『老子』幸せの道


『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。

 「老子」には「道徳教」という別名があります。
 ここでは「道」を「幸せの道」「幸せになる心の働き」、「徳」を「幸せになる能力」として考えてみました。

 幸不幸は変わる (第1章「道可道、非常道、名可名、非常名」)

 幸せと名づけられたもの (第1章「無名、天地之始、有名、万物之母」)

 欲があるから (第1章「故常無欲、以観其妙、常有欲、以観其徼」)

 幸不幸を生み分ける門 (第1章「此両者、同出而異名、同謂之玄、玄之又玄、衆妙之門」)

 幸せでないのは不幸? (第2章「天下皆知美之為美、斯悪已、・・・、有無相生」)

 幸せである方法 (第2章「聖人処無為之事、行不言之教」)

 得られるものを欲する (第3章「不見可欲、使民心不乱、是以聖人之治、・・・」)

 幸せに限りはない (第4章「道沖、而用之或不盈、淵兮似万物之宗」)

 心を働かせる (第5章「天地之間、其猶藁籥乎、虚而不屈、動而愈出」)

 心のコントロール (第7章「聖人、後其身而身先、外其身而身存」)

 水から学ぶ幸せのヒント (第8章「上善如水、水善利万物、而不争、・・・」)

 幸せを固守しない (第9章「持而盈之、不如其身、・・・功成名遂身退、天之道」)

 幸せになる心の働き (第10章「載営魄抱一、能無離乎、専気致柔、能嬰児乎、・・・」)

 余裕が必要 (第11章「セン埴以為器、当其無有器之用、・・・、故有之以為利、無之以為用」)

 見た目よりも心が大切 (第12章「難得之貨、令人行妨、是以聖人、為腹不為目」)

 わが身を大切にする (第13章「吾所以有大患者、為吾有身」)

 幸せを感じる心を養う (第14章「視之不見、名曰夷、聴之不聞、名曰希、摶之不得、名曰微」)

 一つ一つ、少しずつ (第15章「保此道者、不欲盈、夫唯不盈、故能蔽不新成」)

 道理が道を照らす (第16章「万物並作、各復帰其根 、知常曰明、道乃久、没身不殆」)

 自分の幸福感を信じる (第17章「信不足焉、有不信焉」)

 人の大切さ (第18章「大道廃、有仁義」)

 本来の素朴な心 (第19章「見素抱樸、少私寡欲」)

 自分は自分で幸せ (第20章「衆人皆有余、而我独若遺、我独異於人、而貴食母」)

 真に幸せな人 (第21章「孔徳之容、惟道是従、道之為物、惟恍惟惚」)

 すべての人が幸せと出合っている (第21章「自古及今、其名不去、・・・」)

 今ある一つの幸せを大切にする (第22章「少則得、多則惑、是以聖人抱一」)

 しなやかに適応 (第22章「古之所謂曲則全者、豈虚言哉、誠全而帰之」)

 幸せの道を楽しむ (第23章「故従事於道者、道者同於道、同於道者、道亦楽得之」)

 幸せの道の歩き方 (第24章「企者不立、跨者不行、・・・、故有道者不処」)

 自然な心の働き (第25章「人法地、地法天、天法道、道法自然」)

 くよくよイライラしない (第26章「軽則失本、躁則失君」)

 幸せの道の要妙 (第27章「不貴其師、不愛其資、雖智大迷、是謂要妙」)

 豊かな心 (第28章「知其栄、守其辱、為天下谷、為天下谷、常徳乃足」)

 見せびらかさない (第29章「聖人、去甚去奢去泰」)

 強大な力はいらない (第30章「以道佐人主者、・・・、是謂不道、不道早已」)

 素朴な心 (第32章「樸雖小、天下莫能臣也、始制有名」)

 人と自分を知る (第33章「知人者智、自知者明、知足者富」)

 自分に勝つ (第33章「勝人者力、自勝者強、強行者志有」)

 幸せを味わう (第35章「道之出言、淡乎其無味、・・・、用之不可既」)

 無為で自ずと幸せになる (第37章「道常無為、而無不為、不欲以静、天下将自定」)

 幸せになる能力 (第38章「上徳不徳、是以有徳、下徳不失徳、是以無徳」)

 幸せになる努力 (第38章「上徳無為而無以為、下徳為之而有以為」)

 実のある厚い幸せ (第38章「大丈夫処其厚、不居其簿、処其実、不居其華」)

 不幸を幸せに反転する (第40章「反者道之動、弱者道之用」)

 有る幸せ (第40章「天下万物生於有、有生於無」)

 勤めて行なう (第41章「上士聞道、勤而行之、・・・、下士聞道、大笑之」)

 心に善く力を貸す (第41章「道隠名無、夫唯道善貸且成」)

 幸せか不幸かそれ以外 (第42章「道生一、一生二、二生三、三生万物、・・・」)

 無為でも幸せを感じる価値 (第43章「不言之教、無為之益、天下希及之」)

 健康第一 (第44章「名与身孰親、身与貨孰多)

 知足知止 (第44章「知足不辱、知止不殆、可以長久」)

 心の温度調整 (第45章「躁勝寒、静勝熱」)

 「足るを知る」を足る (第46章「・・・、咎莫大於欲得、故知足之足常足矣」)

 特別なものはいらない (第47章「聖人、不行而知、不見而名、不為而成」)

 ものを減らす (第48章「為学日益、為道日損、・・・、無為而無不為」)

 すべて“よし” (第49章「善者吾善之、不善者吾亦善之、得善」)

 いつも信じる (第49章「信者吾信之、不信者吾亦信之、得信」)

 幸福感を生み、育む (第51章「道生之、徳畜之、物形之、勢成之・・・」)

 幸せの光明 (第52章「用其光、復帰其明、無遺身殃、是謂襲常」)

 幸せの道は広くて平坦 (第53章「大道甚夷、而民好径」)

 幸せを広げる (第54章「修之於身、其徳乃真、・・・修之於天下、其徳乃普」)

 幸せになる方法 (第56章「知者不言、言者不知」)

 禍福は近くにひそんでいる (第58章「禍兮福之所倚、福兮禍之所伏」)

 無駄遣いしない (第59章「治人事天莫若嗇、夫唯嗇、・・・重積徳則無不克」)

 不幸にならない (第60章「以道@天下、其鬼不神、非其鬼不神、其神不傷人」)

 幸せの奥技 (第62章「道者、万物之奥、善人之宝、不善人之所保」)

 小さなことを為し続ける (第63章「・・・聖人、終不為大、故能成其大」)

 無為自然 (第63章「為無為、事無事、味無味、大小多少」)

 土台と第一歩 (第64章「九層之台、起於累土、千里之行、始於足下」)

 無為・無執 (第64章「聖人、無為故無敗、無執故無失」)

 愚かになる (第65章「古之善為道者、非以明民、将以愚之、民之難治、以其智多」)

 三つの大切なもの (第67章「我有三宝、持而保之、一曰慈、二曰倹、三曰・・・」)

 争わない徳 (第68章「善勝敵者不与、善用人者為之下、是謂不争之徳」)

 幸せの敵 (第69章「禍莫大於軽敵、軽敵幾喪吾宝」)

 真価がわからず、実行できない (第70章「吾言甚易知、甚易行、・・・」)

 知らないことを知る (第71章「知不知上、不知知病、夫唯病病、是以不病」)

 不幸は受け入れる (第71章「聖人不病、以其病病、是以不病」)

 自分を愛する (第72章「聖人、自知不自見、自愛不自貴」)

 ゆっくりがいい (第73章「天之道、不争而善勝、不言而善応、・・・」)

 幸せになれる心 (第73章「天網恢恢、疎而不失」)

 心が飢えてしまうのは (第75章「民之飢、以其上食税之多」)

 柔軟な心 (第76章「木強則折、強大処下、柔弱処上」)

 何を減らし何を増やすか (第77章「天之道、損有餘而補不足、・・・」)

 柔らかい心が勝つ (第76章「弱之勝強、柔之勝剛、天下莫不知、莫能行」)

 幸せの道は公平 (第79章「天道無親、常与善人」)

 今の自分は幸せ (第80章「使人復結縄而用之、甘其食、・・・、楽其俗」)

 自分の幸せを人に与える (第81章「聖人不積、既以為人、己愈有、・・・」)

 努力し、結果を受け入れる (第81章「天之道、利而不害、・・・」)

 幸せになる心の働きをする幸せになる能力を向上させていくことで、少しずつ幸せになっていけるといいのではないでしょうか。

 “幸せの道”を書き終えて、私の直感的な感想としては、「楽しかった」「おもしろかった」です。
 “幸せの道”は真理であり、幸せになれる生き方だと思います。

   

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