読書日記
幸せの道は広くて平坦
『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。
「
幸せの大道ははなはだ平らであるのに、
世の民は好んで小径を行く
」
(『老子』第53章「大道甚夷、而民好径」)
幸せの道は、誰もが同時に歩ける広い道です。
そして、少しずつ少しずつ登っていきますが、平坦な道です。
ですから、とても歩きやすい道です。その気にさえなれば、誰もが歩んでいける道だと思います。
ところが、多くの人は幸せになるために、もっと狭い道や険しい道やでこぼこ道などを選んで進もうとしています。
たとえば、定員が決まっていて競争率が高いような狭い道、一人の勝者しか残らないような先細りの道、すごい努力を続ける必要がある険しい道、大きな壁を乗り越えなければならない道、わずかな確率や運に幸せを求めるリスキーな道、求めるものがあるのかないのかもわからない不明の道、誰も通ったことのないような道なき茨の道、・・・。
ではなぜ、幸せの道を歩こうとしないのでしょうか。
一つには、幸せの道の存在を知らないのかもしれません。
多くの人は、幸せの道(たとえば、
小さな幸せ
を
感じる
、
自分がもっている幸せを感じる
、
感謝する
、身近なものを
愛する
など)を知っていても、それに魅力を感じない、つまり、そういう生き方を幸せと思えないのだと思います(
足るを知るに満足できない
)。
幸せになるためには、まず
“幸せ”についての幸せになる考え方
ができるようになるといいでしょう。
そして、幸せになるために一番大切なのは、
素直な心
・
素朴な心
ではないかと思います。
それがあれば、自分なりの幸せの道を歩いていけるのではないでしょうか。
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老子』から学ぶ幸せの道
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