読書日記

  「足るを知る」を足る

 『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。

足ることを知らないと不幸になる。
 欲が多すぎても強すぎても不幸になる。
 足ることを知ることに満足できる人は、常に幸せでいられる

  (『老子』第46章「(罪莫大於多欲、)禍莫大於不知足、咎莫大於欲得、故知足之足常足矣」)

 欲が多すぎると、不満に思うことが多くなり、不幸な気もちで過ごしやすくなる。
 欲が強すぎると、一つのもの(物・人・事)が得られないだけで不幸になる。
 今不幸になっているとしたら、欲がありすぎるからかもしれません。

 「足るを知る」には、今自分がもっている幸せを知り幸せを感じることと、それ以上を欲しないことの二つの意味があると思います。
 これによって、幸せになれるとともに、不幸にならないことができます。

 ところが、実際に「足るを知る」をいつも実践できる人はほとんどいません。
 自分に無いもの(物・人・事)を欲するのは人間の性と言えるでしょう。それによって、自分が欲するものを得ることで、より幸せになれるのです。その一方、欲がありすぎて不幸になってしまう人も多いのです。
 また、「足るを知る」生き方に物足りなさを感じ、満足できない人が多いのだと思います。

 自分が今もっている幸せを感じる。自分が不幸になるような欲はもたないようにする。この2つの「足るを知る」を心がけることで、「今は幸せ」と思えるようなるとともに、自分が幸せになれる実現可能な望みをもってさらなる幸せを求めることで、少しずつ幸せになっていけたらいいのではないでしょうか。



   

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