読書日記
素朴な心
『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。
「
素朴な心は、大したことないようだか、
幸せになるためにこれほど有能なものはない。
素朴な心がはじめに働くことで、“幸せ”と名づけられる
」
(『老子』第32章「樸雖小、天下莫能臣也、始制有名」)
幸せになる心の働きの第一は、「
幸せに気づく
」ことです。
素朴な心なら、出合った
小さな幸せ
や
もっている幸せ
やありふれた幸せなど、気づきにくい幸せにも気づきやすいのです。
幸せになる心の働きの第二は、「
幸せを感じる
」ことです。
気づいた
幸せを素直に感じられる
のは素朴な心です。
幸せになる心の働きの第三は、「
自分の幸せを信じる
」ことです。
「これが本当に幸せなのだろうか?」などと疑ったり、「でも」「もしかして」「いつまで」「失ったら」などと余計なことを考えたりすると、幸福感が小さくなってしまいます。
素朴な心で、
自分の幸福感を信じれば
いいのです。
幸せになる心の働きの第四は、「幸せと思う」ことです。
幸せを感じたら、素朴に「
幸せだなぁ」と思えば
いいだけです。そうすることで、“幸せ”が明確になり、心の中に真の幸福感も生まれるのです。
その
幸せの自覚
が深まることで、本当に幸せになれるのです。
幸せは、気づく、感じる
信じる、思う 4つ合わせて
「しあわせ」
素朴な心は、人間が本来もっているものです。今の自分には素朴な心が見うけられない人でも、それを心がけ続ければ、とりもどしていくことができるのです。
素朴な心・
素直な心
は、幸せになるために一番大切なものだと思います。
「
幸せを感じる達人は、まるで赤子のようである
」
(『老子』第55章「含徳之厚、比於赤子」)
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