読書日記

  幸せの奥技

 『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。

幸せの道は、万物の奥技であり、
 (客観的に)幸せな人は(主観的に)幸せになれ、
 (客観的に)不幸な人でも平常心を保つことができる

  (『老子』第62章「道者、万物之奥、善人之宝、不善人之所保」)

 どんなに幸せにそうに見えても、本人が幸せを感じていなければ、その人は幸せではありません。
 客観的には幸せな環境に恵まれていても、「自分は幸せ」と思えなければ、その人は幸せではありません。
 そういう人は、幸せになる心の働きを身につけるだけで、容易に幸せになれる人です。自分がもっている幸せを感じられればいいのです。それが多くなれば、「自分は幸せ」とも思えるようになれるでしょう。

 悩みや問題を抱えて不幸な気もちで過ごす時間が長くなると、それだけ幸せに暮らすことは難しくなってしまいます。
 幸せになる心の働きを身につければ、悩みや問題があっても(それなりに)幸せに暮らすことはできるのです。

 できるだけ不幸にならずに、幸せを感じられるようになるためには、自分の役立つ幸せになる考え方幸せになる方法を自分の技として一つ一つ身につけていけばいいのです。
 幸せになる心の働きの技が多くなれば、それだけ幸せに暮らせるようになれるでしょう。

いにしえより、幸せの道が貴重なものとされているのは、
 求める幸せを得られるとともに、不幸を免れるからである

  (『老子』第62章「古之所以貴此道者何、不曰以求得、有罪以免耶」)

 幸せになるためには、幸せを感じられるようになるだけでなく、できるだけ不幸にならないようになることも大事なのです。



   

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