読書日記

  争わない徳

『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。

イヤな相手に負けないためには、まともに相手をしないこと。
 人をうまく用いるには、相手を立てるようにすること。
 これを“争わない徳”という

 (『老子』第68章「善勝敵者不与、善用人者為之下、是謂不争之徳」)

 イヤな相手とはできるだけ争わないほうがいいでしょう。争わなければ負けることもありません。
 と言っても、相手から仕かけてくる場合もあります。そういう時にも、まともに相手をしないで、できるだけ争いを避けられるといいのでしょう。
 たとえば、相手が自分の悪口を言ったとしても、平然と放っておけばいいのです。

 人を使って何かをすることもあるでしょう。そういう場合、相手と功(手柄)を争うようなことはせずに、相手に功を立てさせてあげるようにし、自分は目立たないようにできるといいのでしょう。
 それが本来の目的をうまく達成するだけでなく、相手を活かし・成長させることにもつながるのではないでしょうか。
 扱いにくい人をうまく使えれば、まわりから高い評価を得られるかもしれません。

 相手と争うと、自分も相手と同レベルになってしまいます。
 相手をしないことで、人間性(徳の高さ?)で勝つことができるといいのではないでしょうか。



   

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