読書日記

  幸せの敵

『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。

幸せの敵を軽く見るのは、大きな過ちである。
 敵を軽んじると、自分の宝をいくつも喪失する

 (『老子』第69章「禍莫大於軽敵、軽敵幾喪吾宝」)

 “幸せの敵”はいろいろあるでしょう。
 自分をイヤな気もちや不幸にする人がいるかもしれません。そういう相手とはつきあわずにすめばいいのでしょうが・・・。それなりにつきあうことで被害を小さくできるといいでしょう。もう一つの方法は、自分を強くし人間関係で悩み苦しまないようになることでしょうか。
 他にも組織や制度や環境などが、自分の幸せの障害となる敵と思う人も多いでしょう。でも、それを自分が変えることは極めて困難か不可能なことが多いでしょう。そういう環境の中でも幸せに暮らせるような自分になれるように、自分を変える努力をしたほうがいいのではないでしょうか。
 また、悩みや問題を抱えていて、それが自分の幸せの敵と考える人もいるでしょう。悩みや問題があっても(それなりに)幸せに暮らせるようになれるといいでしょう。

 自分の心の中にも幸せの敵がいます。
 一つは、不幸になる考え方のクセです。たとえば、比較ネガティブ悲観的オール・オア・ナッシング完璧主義悪く考える、・・・。
 また、偏見や先入観などの間違った思い込みも幸せの敵と言えるでしょう。

 もう一つは、執着心です。求めすぎは不幸の元です。
 一つのものにとらわれないようになれるといいでしょう。場合によっては何かをあきらめることも必要だと思います。

 幸せになると、無頓着や怠慢、無気力、利己的、不安になるなどと、幸せの弊害幸せの大罪)を挙げる人がいます。
 また、幸せはタブーのように思っている人もいるようです。
 そういうことを考えずに、幸せについての幸せになる考え方ができるといいでしょう。

 幸せの道には落とし穴もあると思います。でも、それらは乗り越えられるものだと思います。
 「最大の敵は自分」と考え、幸せになるために努力を続けられるといいのではないでしょうか。



   

次の日の日記

最新の日記

老子』から学ぶ幸せの道

ホームページ