読書日記

  知らないことを知る

 『老子』(小川環樹・訳注)より、
 知っていても(じゅうぶんには)知っていない(とみずから考える)ことが最上である。知らないのに知っているとすることが欠点である。欠点を欠点とするゆえにこそ、欠点とはならない。
 (『老子』第71章「知不知上、不知知病、夫唯病病、是以不病」)
 奥深い物事をわかった(すべて知っている)つもりになるのは、大きな欠点となるのではないでしょうか。慢心は怠惰や油断につながり、不幸の元になるでしょう。
 自分は「わかっていない(十分には知らない)」と考え、努力を怠らないことが大事でしょう。

 自分の欠点を知っていれば、その辺を注意することで欠点を出さなくてすむこともあるでしょう。
 自分の欠点を補う努力によって克服できれば、そこが長所になることもあるのではないでしょうか。
 まずは自分の欠点を自覚することが大事なのでしょう。たとえば、自分は弱い自分は未熟など。

 「○○たら、幸せになれる」と自分の幸せになる方法を知っている(つもりの)人は多いでしょう。
 でも、「それしかない」と思い込んでしまうと、なかなか幸せになれず、それをあきらめた時には不幸に陥ってしまうでしょう。
 「道は一つではない」のです。幸せはたくさんあり、自分の幸せになる方法もたくさんあるはずです。

 一人の人間の知ることなど、ほんのわずかなのだと思います。自分には知らないことがたくさんあると知り、謙虚に学び続けることで、人間として成長し続けられるといいでしょう。
 また、自分がまだ知らない幸せがたくさんあることを知り、一つの幸せを固守しないで、自分の幸せを見つけていけるといいのではないでしょうか。



   

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