読書日記

  本来の素朴な心

 『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。

本来の素朴な心を見いだし、それを大切にすれば、
 私欲が減少し、不幸になりにくくなる

  (『老子』第19章「見素抱樸、少私寡欲」)

 欲が(多/高/強)過ぎると、それを得られないことで不幸になりやすくなります。
 欲を少なくすることは、幸せになる方法の一つだと思います(不幸でない幸せ)。

 人間は本来、生きるためにそんなに多くは必要ないし、ある程度の生活環境があれば幸せに暮らせるのだと思います。
 実際、幼い子供はよほどひどい環境でなければ、機嫌よく過ごす能力をもっています。
 ところが成長するにつれて、余計な心(たとえば、人との比較、競争心、自己顕示欲、世間体、見栄など)をもってしまうことで、余分な欲が増え、不幸になりやすくなるのではないでしょうか。

 自分の心を見つめ、本当に必要ではないものを欲することをやめていけるといいのでしょう。
 そして、本来の素朴な心が欲するもの(美/善/真/愛など)を大切にすれば、今の生活の身のまわりにあるいろんな幸せに気づけるようになれるでしょう。また、そういう美しいものを求めて努力できるようになると、なおいいでしょう。

 本来の素朴な心を見いだし、幸せになるためにいちばん大事なのは素直な心ではないかと思います。



   

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