読書日記
「少欲知足」のすすめ
『幸福術 今日を生きるヒント』(ひろさちや)より、
財産を多く持つことと、お金を多く持つこととは違います。お金には財産はない魔性があります。その魔性に対抗するには、釈迦の教えられた「少欲知足」しかありません。
欲(渇愛)を少なくしなさい、そして足るを知りなさい、ということです。
もうこれで十分です……と、足るを知るこころを持てば、わたしたちはたちまち幸福になれるのです。
人が本当に求める財産とは、幸せを生み出す心の豊かさではないでしょうか。
お金が多く有れば、それだけ幸せになれるというわけではありません。
ある程度のお金が有れば、その人(の心)しだいで十分に幸せになれる、と思います。
心の豊かな(幸せになる能力のある)人にとっては、その“ある程度”も相当に少なくてすむでしょう。
お金が有れば得られる幸せもたくさんあります。(お金がなくても得られる幸せもたくさんあります)
ですから、幸せになるためにはまずお金を貯めたい、と考えるのはもっともなことだと思います。
また、将来何かの時にお金が有れば不幸にならなくてすむ、ということもあるでしょう。
でも、お金を得るために生きているような生活になってしまうのは、自分のためによくないのではないでしょうか。
お金に限らず、欲が多すぎるのは不幸の元だと思います。
今あまり幸せでない人は、「欲を減らす」ことを考えてみてはどうでしょうか。
たとえば、仕事を減らす、買う物を減らす、人づきあいを減らす、遊びを減らす、・・・。
何かを減らせば、それだけ余裕が生まれるはずです。
時間、お金、労力、精神的エネルギー、・・・。
欲を減らすことで生まれた余裕を、自分が心から望むもの、幸せになれることにもっと使えたらいいのではないでしょうか。
「欲を減らす」というよりも、「幸せを選ぶ(厳選する)」と考えたほうがいいような気がします。
自分は「○○だけは大切にしたい」「○○さえあればいい」「○○があれば幸せ」というようなものがあれば、他のものはほどほどで(特別困らなければ)いい、今のままで満足(=足るを知る)、のように思えたらいいのでしょう。
その代わり、○○を思いっきり大切にし、自分の時間やお金やエネルギーを注いで、幸せを充分に感じて生きられるようになれたらいいのではないでしょうか。