読書日記

  余裕が必要

 『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。

器は中が無いから、役に立つ。
 部屋は空間があるから、そこで暮らせる。
 有る幸せもあるが、無いことが幸せ(に有用)なこともある

  (『老子』第11章「セン埴以為器、当其無有器之用、
    鑿戸ユウ以為室、当其無有室之用、故有之以為利、無之以為用」)


 中がぎっしりと詰まっていると、何も入る余裕はありません。
 幸せになるためには、何かしら余裕が必要なのではないでしょうか。

 一つには、時間の余裕です。時間に余裕のない人は、幸せになれることをすることがあまりできないでしょう。
 一つには、心の余裕です。心に余裕がないと、何かを楽しんだり幸せを感じたりすることが難しくなります。
 時間に余裕がないと心の余裕も失いがちです。でも反対に、忙しい中でも幸せを感じられれば、心に余裕をもてるのだと思います。

 他にも、お金の余裕、エネルギー(体力/精神力)の余裕、空間(スペース)の余裕などもあったほうが幸せに暮らしやすいでしょう。

 余裕がないのは、余計なものが多いからかもしれません。
 余計なもの(事・人・物)を減らすことで余裕を生むことができるといいでしょう。
 たとえば、生活の中で不要なやることを減らす、人づきあいを減らす、不用な物を捨てる、・・・。
 そのためには、何かをあきらめる必要があるのかもしれません。

 心に余裕がないのは、悩みや不幸になる考えが多いからかもしれません。
 悩みや問題を減らすことやできるだけ不幸な気もちにならないようにすることが心の余裕につながることもあるでしょう。

 幸せになるために、まずは「余裕をもとう(つくろう)」と考えたほうがいい人もけっこういるのではないでしょうか。



   

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