読書日記

  幸せを味わう

 『老子』(小川環樹・訳注)をヒントに考える“幸せの道”。

ふつうの人が“幸せ”と言っても、淡くしか味わっていない。
 いいものを見ても、真の美しさは見えていない。
 いい音を聞いても、心からは楽しめていない。
 幸せになる心の働きを用いれば、
 もっと(限りなく)幸せを味わうことができる

  (『老子』第35章「道之出言、淡乎其無味、視之不足見、聴之不足聞、用之不可既」)

 あなたは、食事の際にどのくらい味わっているでしょうか?
 また、自分の味覚や美味しさがわかる能力に自信がありますか?
 食べることと同様に、幸せをもっと味わうことができるといいでしょう。そのためには幸せを味わう能力を高められるといいのです。

 幸せを味わう心の働き・その1は、「心を今(していること)に集中する」ことです。
 『心ここに在らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食らえどもその味を知らず
 他のことをし(テレビを視)ながらとか余計な(食事がまずくなるような)ことを考えたりせずに、味わう対象(食事)に意識を向けることです。

 幸せを味わう心の働き・その2は、「いい所探しをする」ことです。
 あら探しをせずに、いい所(美味しい理由)を見つけるように心がけることです(好好)。小さな幸せ・いい所に気づけるようになるといいのです。

 幸せを味わう心の働き・その3は、「いいなぁと思う」ことです。
 少しでもいい所に気づいたら、素直に「いいなぁ(美味しいなぁ)」と思うことです。さらに、うまく想像力を働かせることで幸福感を高められるといいのです。

 幸せを味わう心の働き・その4は、「幸せだなぁと思う」ことです。
 「幸せだなぁ」と思えれば、幸福感を感じることができるのです。さらに、「ありがたいなぁ」と感謝できると、幸福感が高まります。

 幸せを味わう能力は、「味わおう」という心がけを続けることで向上させていけます(幸せに限りはない)。
 それにつれて、もっと幸せを味わえるようになっていけるといいのではないでしょうか。



   

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