読書日記/読書ノート 『道は開ける』


 最悪の事態を受け入れる

 平均値の法則

 ストップ・ロス・オーダー

 小事で心を乱さない

 オガクズを挽くな

 避けられない運命には従え

 レモンをレモネードに変える

 疲れる前に休息せよ

 悩みを追い払う4つのステップ

 今日一日の枠の中で生きよう

 仕返しを考えてはならない

 他人を幸せにすることで、自分の不幸を忘れよう

 与える喜びのために与える

 仕事に情熱を持とう

 不足しているものを数えるな



人を動かす』デール・カーネギー





   

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 『道は開ける』(D・カーネギー/創元社)を少しずつ読んでみることにします。その中からヒントをいただいて私が考えたことを書くことにします。

 1 今日一日の枠の中で生きよ
 2 最悪の事態に心で対処する
 3 シンプルな考え方の習慣
 4 心の中から悩みを追い出すには
 5 避けられない運命には従え
 6 自分が考えるようになる
 7 恩知らずを気にしない方法
 8 運命がレモンをくれたら、レモネードを作ろう
 9 他人に興味を持つ
10 非難に傷つかないために
11 今日だけは


1 今日一日の枠の中で生きよ
 『道は開ける』は、悩みや問題に対処するための考え方を書いた本です。私にとっては教科書的な本の中の1冊です。
 過去と未来を鉄の扉で閉ざせ。今日一日の枠の中で生きよう。
 息絶えた昨日とまだ生まれていない明日を心から閉め出して、今日一日だけを精一杯に生きよう、ということです。
 これは、悩みに対処する第一の原則だと思います。

 と言っても、これがなかなかできないのですが。
 『くよくよしない考え方』では、第4章に「過ぎたことでくよくよしないために」、第5章に「まだ先のことでくよくよしないために」を書きました。

 きのうのイヤなことや明日の心配を思い患うことなく、今の生活を愉しむことができたら、それだけでけっこう幸せに暮らせるようになると思うのです。



2 最悪の事態に心で対処する

「悩みを抱えた時には、まず最悪の事態を想定し、それを受け入れる覚悟をし、そこから事態を好転させる方法を考える」

 悪い事態になることを恐れてばかりでは、不安になるだけです。
 最悪の事態になったら「その時はその時」と受け入れることができれば、不安は和らぎます。
 一時的に悪い状況になっても、そこから努力すればなんとかなるものです。「なるようになる」のです。

 こんなふうな考え方ができるようになれば、悩みに対して少しは気をラクに対応できます。
 そして、実際に悪い状況になっても、その通りにすればいいのです。
 でも実際には、最悪の事態になることはそんなにないのではないでしょうか。

 悩みを大きく・重くしてしまうか、小さく・軽くできるかは、私たちの心(の対応)しだいです。
 悩みや問題に対して、少しでもうまく心で対応できるようになれたら、と思います。



3 シンプルな考え方の習慣
次の四つの段階を踏めば、悩みの九割を追い払うことができる。
 一、悩んでいる事柄を詳しく書き記す。
 二、それについて自分にできることを書き記す。
 三、どうするかを決断する。
 四、その決断をただちに実行する。
             (ガレン・リッチフィールド)
 これはいい方法だと思います。
 私もよく紙に書きながら考えます。自由に思いつくことを書き出してみればいいと思います。たとえば、問題・悩みについて把握する練習のようなことです。

 こういう考え方の習慣をもてば、悩みにうまく対処しやくなると思います。頭の中でただ考えていても堂々巡りになるだけで、悩ましい思いをするだけになりがちです。

 もう一つ私がいつも心がけているのは、「現実は現実。自分はどうしたい?(○○たらいいな) で、どうしたら?」という3Hの考え方です。こんなワンパターンの考え方でも役に立つことが多いのです。

 シンプルな考え方を一つ身につけるだけでも、自分にとっては大きいことだと思います。
 かえって、「シンプルな」「一つ」のほうがいいような気さえします。



4 心の中から悩みを追い出すには
 忙しい状態でいること。悩みをかかえた人間は、絶望感に打ち負けないために、身を粉にして活動しなければならない。
 悩みやつらいことを忘れるために「忙しくする」というのは、一つの方法だと思います。
 長い時間くよくよと悩んでしまうのは「ヒマだから」というきびしい意見もあります。

 確かに、忙しかったり、何かに夢中になっている時には余計なことを考えないですみます。
 すんでしまったことや自分にはどうしようもないことなど、考えてもしかたがないことは考えないほうがいいでしょう。

 『くよくよしない考え方』に次のように書きました。
 過ぎたことを忘れるために「新しいことを始める」という方法があります。ここでの「新しいこと」とは、自分の夢や目標となるものや習い事や趣味のような、長い期間継続してできることです。
 何か新しいことを始め、それに打ち込み、できるだけ愉しみ、夢中になることができれば、過去のイヤな出来事も忘れられるのではないでしょうか。
 どうせ忙しくするのなら、何かやりたいことをやれたら、と思います。

 幸せになることに忙しくて不幸になっているヒマはない、ぐらいになれたらすごいと思います。
 そこまでは難しいとしても、不幸を数えているのに気づいたら、幸せを数えることも忘れないようにしたほうがいいと思います。幸せを一所懸命に数えていれば、心のスポットライトを不幸に当てないですむのではないでしょうか。



5 避けられない運命には従え
 ものごとをあるがままの姿で受け入れよ。起こった事を受け入れることが不幸な結果を克服する第一歩である。
                  ウィリアム・ジェームズ
 まさに、その通り! 受け入れること(ハオハオ)が第一歩です。
 変えようがない現実に逆らっても自分がつらいだけです。
 「ハオハオ(こういうこともある)」と受け入れることで少しラクになれるのです。幸せに向かって歩き出せるのです。「ハオハオが始めよう」なのです。
 現実はかわらなくても、現実を受け入れられずに悩み苦しんでいるのと、現実を受け入れて歩き出しているのとでは、自分の気もちがぜんぜん違うのです。
 周囲の条件だけで人間の幸福や不幸が決まるわけではない。私たちの感情を左右するのは、周囲の条件に対する反応のしかたである。
 これもその通り。
 物事を自分がどうとらえ、どう反応するかによって違うのです。
 「いいことは当たり前、悪いことは不幸だ」と「いいことは好!好! 悪いことはハオハオ」ではぜんぜん違うのです。



6 自分が考えるようになる
 われわれの人生とは、われわれの思考が作り上げるものにほかならない。
                    (マルクス・アウレリウス)

 そうなのだ、愉快な考え方をすれば、私たちは愉快になるだろう。惨めなことを考え始めたら、惨めになる一方であろう。恐ろしいことを思い浮かべれば、恐ろしくてたまらなくなるはずだ。病的なことを考えれば、病気になるに違いない。失敗するのを気にしたら、間違いなく失敗してしまう。自分ばかりかわいがるならば、他人からは敬遠され、皆が寄りつかなくなるだろう。
 考えることによって気もちや気分が変わります。
 考えることによって行動が変わり、結果が変わります。

 自分ができると思えるのならできる可能性はあります。
 できないと考えてやらなければその可能性はないのです。

 人生では、試験の選択問題のように、あらかじめ答えの候補が用意されているわけではありません。自分で考えなくてはなりません。自分が考えた中から選ぶのですから、考えられない道は選べません。「自分が考えたようになる」と言えるのかもしれません。

 自分がイヤな気もち(不幸)になるのは、自分が不幸になる考え方をしているから。私はそう考えます。そして、少しでも幸せになる考え方を心がけます。
 その習慣が何よりも大切だと思っています。



7 恩知らずを気にしない方法
 幸福を発見したいと願うなら、感謝(してくれない)とか恩知らずなどと考えずに、与えるという内面の喜びのために与えるべきである。
 そうありたいものです。
 それでも、感謝してくれたり恩返しをしてくれたら、素直に喜びたいと思います。
 もし私たちの子供が恩知らずだとしたら、非難をだれに向ければよいか? 自分に向けるべきかもしれない。私たちが他人に感謝することを教え込まなかったとしたら、子供たちに感謝してもらえるはずがないではないか。
 そういう考え方もありますね。
 ということは、感謝してくれない人はその親から教え込まれていないのだから「しかたがない」とも考えられます。(悪いのは相手の親?)

 もし、人が「感謝をしてくれない」と不満を感じたのなら、自分が人から何かをしてもらった場合には「感謝をしたほうがいい」と思ったほうがよさそうです。
 「感謝する」ことは、幸せに気づくための方法であり、幸せを感じるための方法でもあり、人を幸せにする方法でもあると思います。また、感謝の気もちから始められることもあります。
 「感謝」という言葉に違和感があるという人は、「素直に喜べばいい」と思います。



8 運命がレモンをくれたら、レモネードを作ろう
 「レモン」という言葉には「不快なもの」という意味があるそうです。
 運命がレモンをくれたら、それでレモネードを作る努力をしよう。

 賢い人はレモンを手にして自問する。「この不運からどんな教訓を学ぶべきだろう? どうしたら周囲の状況がよくなるであろう? どうすればこのレモンをレモネードに変えられるだろうか?」
 一生を費やして人間とその潜在能力を研究した偉大な心理学者アルフレッド・アドラーによれば、人間の驚嘆すべき特質の一つは「マイナスをプラスに変える」能力である。
 人間の最大の特長は「経験から学べる」ことではないでしょうか。
 自分の経験だけでなく、本やテレビのドキュメント番組などを通して他の人の経験からも学べます。小説や映画のような創作上の人物からも学べます。
 いろんな経験を活かすことができれば、だんだん幸せになっていけてもよさそうなのですが・・・。

 やはり、いちばん役に立つことを学べるのは、自分の経験からだと思います。
 本などから学んだことも、実践してみて経験することで身につけることができるのです。
 自分の経験の中でも学ぶことが多いのは失敗などの悪い出来事ではないでしょうか。今後そういう悪い事にならないためにはどうしたらよいか、何か学ぶことができれば、何度も同じ不幸に陥らなくてすむはずです。

 私は「不幸を幸せに変える」ことを心がけたいと思っています。そういう考え方が、不幸な気もちをラクにし、将来の自分のための「いい経験」にもできると思うのです。
 不幸な事も幸せに変えることができる。これは人間(の心の働き)のすごい所ではないでしょうか。



9 他人に興味を持つ
 他人に興味を持つことによって自分自身を忘れよう。毎日、だれかの顔に喜びの微笑が浮かぶような善行を心がけよう。
 人はたいてい自分のことを考えて不幸になります。
 人のことを一所懸命に考えていれば、自分のことは頭から離れるので不幸にならなくてすむのです。

 人のことを考えるのなら、「誰かを幸せにする」ことを考えるのがいいでしょう。

 自分のまわりの人が幸せな気もちになれば、そばにいる自分も気分よく過ごしやすいでしょう。それが自分のおかげだとしたら、まわりの人に喜ばれるし、それを自分も喜んで幸せと考えればいいのです。



10 非難に傷つかないために
 不当な非難は、しばしば擬装された賛辞であることを忘れてはならない。死んだ犬を蹴飛ばすものはいないことを思い出そう。

 最善を尽くそう。そのあとは古傘をかざして、非難の雨が首筋から流れ落ちるのを防げばよい。
 人から非難・悪口・カゲ口・悪い噂などをされるのは、自分の問題よりも相手の問題のほうが大きいのではないでしょうか。それが不当なものならなおさらです。
 そんな時、相手の心の中には、自分に対する嫉妬や何か・誰かへの不満のようなものがあるのかもしれません。
 それが習性になっている人には、そういう人間になってしまうような過去の経験や生い立ちがあるのかもしれません。
 いずれにしても、それは相手の問題で、むしろかわいそうな人なのではないでしょうか。
 こんなふうに考えられると、相手の言葉を少しは軽く受け流すことができるでしょう。

 もしかしたら、相手には自分に対する悪意があるのかもしれません。
 自分が傷ついてしまったら、相手の思うツボです。とっちめてやろうとか、仕返ししてやろうなどと考えるのはよくないでしょう。
 自分が平然と生活を続けるのが何よりです。それが相手へのいちばんの仕返しではないでしょうか。不当な非難などはいずれ自然消滅するものです。
 自分が傷つかないことが大事なのです。

 「こういう人もいる。人が何を言おうがハオハオ、人がどう思おうがハオハオ、それは相手の問題。自分は自分、好好」
 こんなふうに考えることができたら、と思います。



11 今日だけは
一、今日だけは、幸福でいよう。
二、今日だけは、自分の家族も仕事も運も、あるがままに受け入れて、自分をそれに合わせよう。
三、今日だけは、身体に気をつけよう。運動をし、身体を大切にし、栄養を取ろう。
四、今日だけは、自分の精神を鍛えよう。
五、今日だけは、だれかに親切をほどこし、気づかれないようにしよう。
六、今日だけは、愛想よくしよう。
七、今日だけは、今日一日だけを生き抜くことにして、人生のあらゆる問題に同時に取り組むことをやめよう。
八、今日だけは、一日の計画を立てよう。
九、今日だけは、たった一人で静かにくつろぐ時間を三十分だけ生み出そう。
十、今日だけは、恐れないようにしよう。特に幸福になることを恐れたり、美しいものを楽しむことを恐れたり、愛することを恐れたり、私の愛する人が私を愛していると信じることを恐れないようにしよう。
                   (シビル・F・パートリッジ)
 このようなことを毎日実践できたら、幸せになれるでしょう。
 週に一日だけでもいいのではないでしょうか。
 一日に一つだけでもよさそうです。
 このようなことを心がけて生活できる人は、少しずつ幸せになれるでしょう。

 「いい心がけをする」ということが大事なのではないでしょうか。
 無意識に過ごすより、いい心がけをしたほうが望ましい生活ができるでしょう。
 心がけを続ければ、だんだんうまくできるようになるでしょう。
 それが身につき、いい習慣になれば、無意識でも自然にできるようになれるでしょう。

 ちょっと違いますが、『くよくよしない考え方』には、頭から離れない悩みへの対策として「今だけは」という考え方を書きました。
 職場を離れた今だけは仕事のことは忘れよう、イヤな人といっしょでない今だけはその人のことを考えるのはよそう、ご飯を食べている時だけは味わって食べよう、ちょっと一息ついた今だけはやすらかに過ごそう、好きなことをしている今だけは熱中しよう、休日の今日だけは楽しく過ごそう、・・・。
 今だけは「そのことを忘れよう」「考えるはよそう」「今のことに集中しよう」「楽しく過ごそう」というような考え方です。

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