「幸せになる方法」実践講座

第9講 人を幸せにする

 人を幸せにすることは自分の幸せです。
 あなたは人を幸せにする幸せを味わいたいと思いますか?そして、自らそのために努力したいと思いますか?
 もしそのように思えないのなら、今のあなたにはここでの実践方法は役に立たないかもしれません。そう思えるようになったら、試してみてください。今は、日々の幸せを感じることや夢や目標を持って生きることをお勧めします。

 実践方法に入る前に、人を愛することで重要なことに1度目を通してください。

1.まわりの人を幸せにする
 この実践方法は日常生活を幸せに過ごすための方法ですが、人を幸せにする練習にもなります。とにかく少しの間でも試してみてください。まわりのすべての人に行なわなくていいのです。自分が幸せにしたい人だけで構いません。1人だけでもいいのです。1日に1つだけでもいいのです。小さなことでいいのです。自分で意識して人を幸せにすることを考えて、実行してみてください。できることなら、それで幸せを感じてみてください。

2.人を幸せにすることを考える時間を持つ
 「1.まわりの人を幸せにする」でもそうですが、会っているその場でその人を幸せにすることを考えるのは難しいのです。そこでひとりの時に、人を幸せすることを考えることが役に立ちます。
 その際に有効なのが、まずその人の存在と自分にしてくれたことを感謝することです。心から感謝することで湧いてくる気持ちを、思考と行動の原動力にすることができます。考えた方法を実行にうつすときにも、同じ方法がきっかけとして役立ちます。心の中で「ありがとう」と言ってから、行なえばいいのです。
 あとは、どれだけ相手のことを考えて、相手を幸せにする方法を考えることが大切です。
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 2つの実践方法を提案しましたが、実際にやろうと思うと、そううまくはいかないことも多いと思います。そこで人を幸せにする際に考えるヒントを挙げておきたいと思います。次の4つです。
 [1]誰を幸せにしたいか? [2]どのくらいのことをするか?
 [3]相手を幸せにするにはどうしたらいいか?
 [4]どう自分が幸せを感じるか?

[1]誰を幸せにしたいか?
 まず始めにすることは誰を幸せにしたいかを明確にすることです。幸せにしたい人がいなければ人を幸せにしようがありません。
 愛する人がいる場合にはもちろんその人で結構です。今より人間関係をよくしたい相手がいれば、その人を幸せにするのはいい方法です。各種のボランティアのように、〜の人達の役に立ちたいというようなことなら、その方向へ進めば、いずれは幸せにしたい人に出会うことになるでしょう。何か自分のすることを通して不特定多数の人を幸せにすることを考えることも可能です。相手を想定して一生懸命に役立つ方法を考えてみてください。
 もしどうしてもいないなら、自分を幸せにすることを考えてやってみてください。

[2]どのくらいのことをするか?
 自分が幸せにしたい人がいても、その人が望んでいないことを押しつけるのは、その人を幸せにすることではありません。自分だけが頭の中の想像だけで話を勝手にすすめて、相手の受け入れられる範囲を越えてしまっては、迷惑や大きなお世話になってしまいます。
 かといって相手の思惑を気にし過ぎて臆病になって何もしないのでは、最初から何も思っていなかったのといっしょです。本当に相手のためを考えたことなら、勇気を持ってやってみましょう。もしそれで相手に迷惑をかけたときには、素直に謝りましょう。それを反省して次にやることを考え直しましょう。場合によっては相手から少し遠ざかるような判断がいいこともあるでしょう。
 とにかく相手の気持ちを思いやって誠実に考え、行動することが大切です。そうすれば、きっと、あなたの心は通じると思います。そう信じましょう。

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[3]相手を幸せにするにはどうしたらよいか?
 この問いに対する答えを探すヒントがこの講のメインです。そしてヒントはすでに挙げられています。それをいかに実践し、役立てるかはあなたにかかっています。ここにあらためてヒントを確認しておきましょう。
・ 相手を幸せにすることを考える時間を持つ
・ 相手の話を聞く 相手(の現状、好み、興味、性格など)を知る
・ 人は何をしてほしいかを考える
・ 相手を幸せにするチャンスを探す
・ 人を愛することで重要なことをチェックし直してみる
 はじめは上記の内容を見ながら、具体的に相手を幸せにする方法を考えてみてください。小さなこと、ちょっとしたことから始めてみてください。慣れれば自然に考えられるようになると思います。あとは実際に行動することです。うまくいかなくてもいい経験だと思ってください。小さな失敗はいくらでもフォローできます。失敗の後の誠意ある対応は相手に伝わります。そして、もうひとつ大事なことは、相手を幸せにすることをして、自分が幸せを味わうことです。

[4]どう自分が幸せを感じるか?
 「自分が相手に何かしてあげたのに、お礼の一言もない」などと言って、怒る人がよくいます。相手の反応が芳しくなかったために、落ち込んでしまう人もいます。何のためにしたことなのでしょうか?確かに相手のためではありますが、それだけでは成果は相手によって左右されてしまいます。それは自分の幸せになる方法ではありません。
 まずは相手の幸せを誠実に考え、勇気をもって行動した自分をほめてあげてください。
 私は見返りを期待してはいけないとは思いません。その期待が自分の幸せを生む要因の1つだと思っています。悪いのは期待し過ぎることです。それと見返りを相手からのみ得ようとすることです。さらに、その一事のみを問題とすることです。必ずしも自分の思い通りにはならない。相手がどういう反応をするかはわからない。人間関係はその後も続く。これらの事実を理解した上で、実践する必要があります。
 期待通りになったら大いに喜びましょう。予想外の幸せを感じられることも多いのです。人は自分の思ったようには動きませんから。
 もしうまくいかなくても、やり方を考え直したり、違った方法を考えるための材料は得られるはずです。相手に迷惑をかけたのなら、その謝罪やフォローの仕方が本当の相手への気持ちをよく現します。相手に腹を立てたり、落ち込んだりするのは、もう相手のことを考えているのではなく、自分のことしか考えられない証拠です。またもう少し長い目で人づきあいを考えてみましょう。一度のつまずきであきらめずに相手の幸せを考え続けましょう。失敗はいい経験としてこれからに活かしましょう。
 多少の問題があっても、本気になって人の幸せを考え行動できた時間は、人生の中では幸せな時間ではないかと思います。

 人の幸せは人それぞれです。万人に共通する人を幸せにする方法はないと思います。その時々にその相手のことを一生懸命に考えて行動することを、自分の喜びとする習慣が大事だと思います。

第10講 不幸を自分で創り出さないために

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