読書日記

  万民の幸福論

 『ブッダの幸福論』(アルボムッレ・スマナサーラ)より、
 稀なチャンスで百万人に一人、一億人に一人ぐらいしか実現できないことは、人生の目的にはならないのです。
 私たちが生きる道、幸福の境地は、やはりどんな生命にも、どんな人間にも達することが可能なものでなければいけない。それが、差別思考を捨てた「ブッダの幸福論」の基本的な考え方なのです。
 世の中には多種多様の幸福論があります。
 中には、ごく限られた人が幸福になる方法が書かれているものもあります。たとえば、成功者の幸福論、勝者の幸福論、エリートの幸福論のような少数者の幸福論です。
 これに対して、「ブッダ(お釈迦様/仏教)の幸福論」は、すべての人が幸福になり得るものなのでしょう。

 「幸福とは、人間のあり方の理想を表すために、発明された言葉と概念である」。
 幸福という言葉と概念をもつのは、地球上で人間だけでしょうから、幸福になれるのは人間だけだと思います。
 そして、「幸福になろう」と(万民の幸福論に従って、本気で素直に)努力すれば、誰でも幸福になれるのだと思います。

 一つの方法は、幸福の基準を下げることでしょう。小さな幸福感じられるようになれば、幸福に暮らせるようになれるでしょう。
 「幸せは〈大きさ〉より〈頻度〉」という考え方もあります。
 私が提案する“幸福な人生”は、「日々小さな幸福をいくつも感じ、時々中ぐらいの幸福を感じ、たまに大きな幸福を感じられる可能性のある人生」(「日々」は「毎日」、「時々」は「週に数回から年に数回」、「たまに」は「何年かに一回」ぐらいのイメージ)というものであり、誰でも可能なことだと思います。

 幸福になるためには、自分が幸福になりやすい幸福論をもったほうがいいでしょう。
 そのためにも、まずは“幸福”についての幸せになる考え方ができるようになるといいのではないでしょうか。



   

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