読書日記

  幸福になる方法を教える

 『幸福論』(アラン)より、
 子どもたちには幸福になる方法をよく教えねばならない。ぼくの言いたいのは、不幸に直接見舞われたとき幸福になる方法ではない。
 まあまあ何とかやって行けて、人生の苦しみといったところで、精々、ちょっとした退屈さや、ちょっとした厄介さだけのときに幸福になる方法である。
 親がわが子の幸福を考えるのは当たり前のことです。
 親が子どもに幸福を与える方法はいろいろあるでしょう。でもそれには、様々な制約や限度があると思います。また、甘やかすことは、将来子どもを不幸にすることになりかねません。
 それよりも、子どもが自ら幸福になれる方法を教えてあげられれば、自分がいなくても子どもは幸福になれるようになるはずです。

 ただし、いつでもすごく幸福になれるような特別な方法はないのだと思います。
 不幸な事があってすぐに幸福になるのは、ふこうの人にできることではありません。不幸な事があったときには、まず現実を受け入れることから。そして、やがて不幸から立ち直れる、幸福な時が来るという希望をもつこと。あとは、時間をかけて不幸を幸福に変えていくようにすることだと思います。

 人生には苦しいことや困難なことがあるのがふつうです。
 多少問題があってもそれなりに幸福に暮らす方法を、親が子どもに教えてあげられるといいのでしょう。
 教えるためには、親がそういう方法を知り、自ら実践できることがです。そういう(いろいろあってもそれなりに幸福に暮らす)親の姿を見せることが、子どもに教える一番の方法なのかもしれません。

 人を幸せにするいちばんの方法は、相手の幸せになる能力を育てることだと思います。
 さらにいいのは、「(幸せになろう。そのために)自分を育てよう」と本人(子ども)が思って、そのための努力を(親が)サポートすることだと思います。
 また、(子どもが)自分ひとりで幸福になれるように自立を見守る姿勢も大切だと思います。

 幸福になる方法の基本は、できるだけ不幸にならないようにすることと、自分が幸福になれることを実践するように努力することだと思います。
 それを愛する子どもに教えてあげられるといいのでしょう。その前に、自分がそれを実践できるようになることが大事なのですが。



   

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