『生きるヒント』

 「生きるヒント」 (五木寛之/文化出版局・角川文庫)
  「生きるヒント」 1章

 「生きるヒント2」(五木寛之/文化出版局・角川文庫)

 「生きるヒント3」(五木寛之/文化出版局・角川文庫)

 「生きるヒント4」(五木寛之/文化出版局・角川文庫)

 「生きるヒント5」(五木寛之/文化出版局・角川文庫)


    ◇「幸福に生きるヒント

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幸せ雑記

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 「生きるヒント」というタイトルの本がいくつかある。有名なのは五木寛之さんのもの。この連載でも「一日一話」で1つ紹介した。私はもう1冊読んでいる。本屋で他のものも目にした記憶がある。

生きるヒント
               五木寛之著・文化出版局/角川文庫
 現在も女性誌に連載され、単行本として出版され、文庫化もされている。
 私は、シリーズの3冊目まで読んでいる。
 いちばん好きなのは、1冊目の「1章 歓ぶ」だ。そこには<よろこび上手>と<よろこび下手>という話がある。
 そして、五木さん自身が「1日に1回よろこぼう」と考え、それを手帖に書いた時期があったそうだ。最初はなかなかむずかしい。少しずつ慣れる。あまり大きなよろこびだけをみつけようとするから戸惑うのがわかったそうだ。そして、読み直してみるとじつにたあいないものばかりだそうだ。
 また、
「<よろこばせ上手>もある。まず<よろこばせ上手>は、自分をよろこばせることからはじめたほうがよさそう」
 そして、まとめとして、
「<よろこび上手>こそ苦しい世に行きていく知恵なのだ、とぼくの体験から思うのです」

 私なら当然、<幸せを感じ上手><人を幸せにし上手><幸せ上手>なんてことになる。...ほんとうに私は幸せオタクだなぁ。


生きるヒント
               (財)住友生命健康財団編・大和書房
 「生きる」というテレビ番組があった。昭和61年4月から平成8年9月までTBS系で放映。私は後半の3年くらい見ていた。その番組で募集した『私の「生きる」』に対する寄稿をまとめた本。
 「第1章 一所懸命生きる 五十歳の高校生/脱サラの夫とともに/夫はアメリカ・インディアン/しめじの里に生きる」「第2章 病と闘う 命の一分一秒を大切に/生への挑戦/ヨーガの道を歩む老春を楽しむ」「第3章 障害を越えて 子に生かされる/マイペースで生きぬく/障害の身で塾経営/私たちの結婚」「第4章 親と子の絆 十一人の子育て/人生を乗り換える/母のしっぺ返し/三人の孫娘とレッツ・ゴー/たくさんの息子たち」「第5章 老いを楽しく 踊りに生きる/57歳の再婚/継続は力なり/老いて旺んな秘訣」
 いろいろな人の生き方を知ることができ、まさしく生きるヒントを得ることができる。



人を動かす
          D・カーネギー/訳・山口博/創元社
 ハウトゥーものの名著。
 人を動かす3原則。
・ 盗人にも五分の理を認める
・ 重要感を持たせる
・ 人の立場に身を置く
 他にも、人に好かれる6原則、人を説得する12原則、人を変える9原則、幸福な家庭をつくる7原則
 今回読み直してこんな文章を見つけた。
「世の中の人はみな幸福を求めているが、その幸福を必ず見つける方法が1つある。それは自分の気の持ち方を工夫することだ。幸福は外的な条件によって得られるものではなく、自分の気の持ち方ひとつでどうにでもなる。
 幸不幸は、財産、地位、あるいは職業などによって決まるものではない。何を幸福と考え、また不幸と考えるか、その考え方が幸不幸の分かれ目なのである」

説得力
      ロバート・コンクリン著/訳・柳平彬/PHP文庫
 私はこの本を、説得や交渉のテクニックの本だと思っていた。今回読み直して考え方が一変した。これは人を幸せにする方法の本だと。以前に読んだときと、今の私の関心のありかの違いが、感じ方の違いを生んだ。
「人は自分の話を聞いて欲しがっている。説得はまず人の話に耳を傾けることから」
「他人の望むものを彼らに与えればそれだけ、彼らはあなたにあなたの望むものを与えてくれる」

「兵法三十六計」
         守屋洋・著/三笠書房・知的生きかた文庫
 中国に伝わる兵法。私は、この本の第6部「敗戦の計」の6計こそ、人を動かす方法だと思う。この6計をヒントとして(本来の意味にとらわれずに)自由に応用すれば、いい方法を見つけることができる。
1.美人計 人の欲するもの、相手のしてほしいことを相手に与える
       通常、金/地位/美人などだが、もっと広く考えられる。
2.空城計 ざっくばらん、自分の弱みを隠さない
       私は、「Honesty is the best plocy」に通じると考える。
3.反間計 私は、共通の敵や目標を持つと拡大解釈している。
       例えば「消費税反対!」と言えば「そうだそうだ」となる。
4.苦肉計 人のために自分(時間、労力、金)を与える。
5.連環計 一人よりグループを相手に。まず自分も仲間になっちゃえ。
6.走為上 「三十六計逃げるにしかず」
       危険な場(相手)から離れる。(例えば、けんかのとき)
       時間を置く、相手の考える時間を作る、とも考えられる。
 とにかくアイデアを生むヒントとして使えばいい。

 これらを人をだますための策略とするか、いい目標を達成するためのアイデアを生むヒントとするかは、その人しだい。包丁をおいしい料理のために使うか、凶器として使うかは、使う人しだい。
 自分を動かす方法としても使える。
 人にだまされないための注意事項ともなる。
 「人は何によって動いているのか?」という、人間を知るための勉強にもなる。
 人を幸せにする方法を考えるヒントともなる。


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