読書日記

  この行為の目的は?

 『自省録』(マルクス・アウレーリウス)より、
 他人のなすあらゆる行為に際して自らつぎのように問うて見る習慣を持て。
 「この人はなにをこの行為の目的としているか」と。
 ただしまず君自身から始め、第一番に自分を取り調べるがいい。
 他人が自分にイヤなことをした時、「この人はなんのためにこんなことをしたんだろうか?」と自問してみれば、幸せになる考え方のヒントになることがあるでしょう。
 たとえば、「意地悪するため」だと思うのなら、「傷つくのは相手の思うツボ」。
 たとえば、「イライラしていたのではないか」と思うのなら、「(この人には/誰にでも)そういう時はある」。
 たとえば、「そういう性格(悪いクセがある)」と思うのなら、「こんな人もいる」。

 他人が自分にいいことをしてくれた時、「この人はなんのためにこのことをしたのだろうか?」と自問してみるといいのでしょう。
 それが「自分のために」と思えば、余計にうれしく感じたり、感謝したりできるのではないでしょうか。

 他人の行為の目的を考える前に、自分自身の行為の目的を自問してみるといいのでしょう。
 それがわかれば、悪い目的の場合には「これからはこういうことはやめよう」と行動を変えることができるでしょう。「こういう考え方はよそう」「こういうことを求めるのはやめよう」などと考え方を変えられることもあるでしょう。
 自分の行為が良い目的のためだったとしたら、「よかった」「えらい」「これからも続けよう」などと考えればいいのではないでしょうか。

 人間の行為の目的はいろいろあると思います。
 たとえば、いろんな欲自分の望み夢や目標人生の目的自分の幸せ、・・・。

 他人の行為の目的を知ることも、自分の行為の目的を知ることも、深く人間を知ることに役立つでしょう。
 それは人間としての成長につながることであり、それを活かして生きることで幸せに暮らせるようになれるといいのではないでしょうか。



   

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