私たちはあえて活動しなくても、ただ静かに何かを見つめたり、耳を澄ましたり、考えごとをしたり、昔のことを思い出したりするだけで、十分に幸せを感じることができるのです。幸せというと嬉しさや喜びや感動のような比較的強い幸福感を思い浮かべ、幸せになるためにはそういう幸福感を得られる活動をすることを考える人が多いのだと思います。
ジャン=ジャック・ルソーも『孤独な散歩者の夢想』のなかでこう言っています。《こうして何もせずにのんびり過ごすことこそが、私が望む最大の幸せである》
〈活動による幸せ〉と〈休息による幸せ〉、これを交互に感じるのがいちばん理想的な状態です。
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