読書日記

  美しいものに感動する心

 PHP9月号の特集は『それでも、人生は楽しめる』。
 池田香代子さん(作家・翻訳家)は、
 精神科医のヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』は、戦後大ベストセラーとなり、今なお読み継がれています。これはナチスの絶滅収容所での著者自身の、そして人びとの心理を記録した、二十世紀の名著です。

 人はどんなに絶望的な時にも、美しいものに感動するのです。そうした心を持ち合わせた、むしろ繊細な人のほうが生存率が高かった、と医師フランクルは観察しています。
 『夜と霧』は、私も読みました。
 どんなに絶望的な状況の時にも、絶望しない、希望をもつことが大切なのだと思います。
 希望をもつには元気が必要です。元気を出すためには心を動かすことができるといいのでしょう。それが心の栄養になり、少なからず元気を生むのだと思います。

 心を動かす方法の一つが美しいものに感動することです。自然の美など、自分のまわりにある美や幸せに気づけるといいのでしょう。
 そのためには、目に入るものすべてを愛そうと心がけること。愛の基本は、美点に目を向け、「いいなぁ」と素直に感じることです。

 美や幸せを感じられる心が大切なのです。
 そういう意味では、感受性の強い繊細な人はその素質があると考えられるでしょう。
 そうでない人でも、美や幸せを感じようという心がけを続けることで、少しずつ感受性を磨いていくことができるのだと思います。

 つらい時ほど、自分(の心)を大切にするために、美しいものに感動する心・幸せを感じられる心を働かせることができるようになれるといいのではないでしょうか。



   

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