読書日記

  〈感情〉と〈心理〉の物差し

 『こころのレシピ』(クリストフ・アンドレ)より、
 実は幸せを測るには、〈感情〉と〈心理〉のふたつの物差しがあって、日々の喜びは〈感情の物差し〉で測ります。これに対して、人生に対する満足度は〈心理の物差し〉で測ります。
 したがって、毎日楽しい生活を送っていなくても――つまり、〈感情の物差し〉で測った幸せの値は低くても、ある程度、人生に満足していれば――つまり〈心理の物差し〉で測った値が高ければ、「幸せだ」と答える人は出てきます。
 幸せかどうかの物差し(判断基準)には、幸福感という〈感情〉と「自分は幸せ」と思う〈心理〉のふたつがあります。(幸福感と自覚
 幸せになるためには、生活の中で幸せを感じられるようになることと、「今は幸せ」と思えるようになることが大事です。
 そのためには、ちょっとでもいい感じがしたときには「いいなぁ」「よかった」「うれしい」などと思うように心がけるといいでしょう。続けて、「幸せだなぁ」と思えると、なおいいでしょう。

 「あなたは幸せですか?」と聞かれれば、「はい」と答える(「自分は幸せ」と思える)人はけっこういます。(幸福アンケート
 でも実際に、一日に複数回幸せを感じているという人はその半分もいないでしょう。
 ある程度幸せな状況で暮らせている人は、もう少し幸せを感じて暮らせるようになれたほうがいいのではないでしょうか。

 また、幸せの判断は、幸せか不幸かの二つではありません。幸せか不幸かどちらでもないかの三つでも不十分でしょう。すごく幸せからすごく不幸まで、いろんなレベルの幸福度があると考えられます。それも一時的な感情ではなく、生活全般の日常的な幸福度が重要なのです。ですから、一度幸せになったらそれで終わりというようなものではなく、幸福度を少しずつあげていけるといいでしょう。
 何かをするためには、それを為すための能力が必要です。幸せになるためには、「幸せになる能力」が必要です。自分を育てる努力を続けることで、幸せになる能力を向上させ、それにつれて少しずつ幸せになっていけたらいいのではないでしょうか。



   

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