読書日記

  悩みは欲望から

 『自分のこころがすっきり見える51のヒント』(町沢静夫)より、
 人が悩みを抱えるのは、欲望をもつ存在だからです。
 欲望をもてば、かなえられないことも出てきます。そのために悩むことになります。

 そして、人間はある欲望がかなえば、さらに次の欲望をもちます。

 ですから、人間が悩みから解放されることはないといえます。
 それは、人間が高級な脳をもつ必然なのでしょう。
 欲望はすべての動物にあるのでしょうが、悩む(苦しんで考え続ける)のは人間だけでしょう。
 自分の望みが叶わないことや自分が望まないようなことがあると、不満や苦痛を感じ、悩んでしまいます。
 そういうことがあっても、「こういうこともある」「現実は現実」のようにそのまま受け入れることができれば、悩み苦しまなくて済むはずです。
 でも、「こうしたい」「こうしたくない」という欲望が強いと、受け入れることはできないのでしょう。

 養老孟司さんが『バカの壁』の中で、「幸せ=財/欲」という幸せの公式を書かれています。
 つまり、「欲」を小さくすれば、幸せは大きくなるということでしょう。
 ということから、いろんな人が「少欲知足のすすめ」(お釈迦様/ひろさちや稲盛和夫斎藤茂太老子ショーペンハウエル)をしています。

 でも、人間の欲望は尽きないのでしょう。
 一つの欲望が叶えば、次の欲望をもつのでしょう。欲望がだんだん大きくなっていく人も多いのでしょう。

 一方、欲望があるから、幸せを求め、幸せになれるということもあるでしょう。
 また、一つの望みが絶たれたら、次の望みをもてばいいのです。

 不幸になる欲望のもち方と幸せになる望みのもち方があるのだと思います。
 高級な脳をもつ人間としては、幸せになれる希望をもつことで、幸せになっていければいいのではないでしょうか。



   

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  51のヒント』町沢静夫

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