読書日記

  知足の心と利他の行い

 『生き方』(稲盛和夫)より、
 私は、これからの日本と日本人が生き方の根に据えるべき哲学をひと言でいうなら、「足るを知る」ということであろうと思います。

 また、その知足の心がもたらす、感謝と謙虚さをベースにして、他人を思いやる利他の行いであろうと思います。
 足るを知らないとキリがありません。

  『生活のレベルを上げつづけると、
   「もっと、もっと」のパターンにはまり込み、
   ランニング・マシンに乗って
   スピードを上げていくのと同じになる』 R・カールソン

 「足るを知る」と言うと、欲望を制限すること・我慢することのようなイメージがある人もいると思います。
 自分が今持っている幸せに気づき幸せを感じられるようになれば、自ずとそれなりの充足感が心の中に生まれるのではないでしょうか。
 それが「足るを知る心」ではないかと思います。

 かと言って、それで完全に満足することは難しいでしょうし、進歩がないのもよくないと思います。
 「今は幸せ」と足るを知り、「でももう少し、幸せになれたらいいな」とわずかでも進歩することを目指して、「ではどうしたら?」と努力していけたらいいのではないでしょうか。

今は幸せ   でももう少し 幸せになれたらいいな  では どうしたら?

 「今は幸せ」と思えるようになれば、少しは心の余裕も生まれるでしょう。
 感謝の気持ち幸せの気持ちを力に、さらに幸せになれるができたらいいのではないでしょうか。
 その一つが、利他の行い(人を幸せにする)だと思います。
 ある程度幸せになれたら、それ以上自分の欲望だけを「もっともっと」と追求するよりも、人に喜んでもらえるようなことをしたほうがさらに幸せになりやすいと思います。

人を幸せにすることが自分の幸せ と思える人は、幸せになりやすい

 互いに、思いやり合える、助け合える、幸せにし合える社会になったら、みんなもっと幸せに暮らせるようになれるのでしょう。
 そのためには、「まず自分から」と、思いやりをもって幸せに暮らせるように心がけることができたらいいのではないでしょうか。



   

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◇『生き方』稲盛和夫

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