生きるヒント「人間関係」 人付き合いが苦手
「人付き合いが苦手」と悩む人がいます。人付き合いの中でイヤな思いをすることも多く、そんな自分を責めたりダメだと思ったりしてしまうこともあります。
なんとかしようと努力しても、うまくいかずに落ち込んでしまうことも多いのではないでしょうか。
つい、人付き合いを避けてしまい、孤立して寂しい思いをしてしまうこともあります。このままの将来に不安を感じてしまう人もいます。
人付き合いをイヤ/苦手/避けたいという気もちと、本当はいい人付き合いをしたいという気もちがあるのだと思います。
人付き合いが苦手という人の中には、次のような悩みをもつ人も多いと思います。
・人と会話するのが苦手
・人と親しくできない
・自分を出せない/自己主張できない
1.まず現状を受け入れる
「人付き合いが苦手」と悩む人は、まずは、今を苦しまないための考え方ができたら、と思います。
「私は人付き合いが苦手だ。自分はダメだ」などと、ただ自分を責めたり落ち込んだりしていてはつらいだけです。
今を苦しまないためには、まず現実を受け入れることです。
「(今は)人付き合いが苦手だけど、それはしかたがない(ハオハオ)」。
さらに、「そのままでいいよ」と思えれば、ラクになれると思います。
「ここは、そのままでいいよ」と考えるか、「今は、そのままでいいよ」と考えればいいでしょう。
「ここは、そのままでいいよ」というのは、幸せ(になる方法)は他にもあるということです。
人付き合いは苦手でもいい。そのために、友達が少なくてもいい、人付き合いで多少イヤな思いをすることがあってもしかたがない(と覚悟する)。その代わりに、自分は自分の幸せを大切にしよう、自分の夢をもって生きよう、愛する人を幸せにしようなどと考えられればいいのです。
「ここはそのまま(人付き合いは苦手)でもいい」と考えられれば、もう「人付き合いが苦手」と悩む必要はありません。人付き合いがうまくできるように頑張って努力しなくてもいいのです。
「今はそのままでいいよ」というのは、人付き合いがうまくできるようにこれから努力していこうということです。
苦手なものが急にうまくなることはないでしょう。だから、今はまだいい(しかたがない)のです。
でも、「努力を続ければ少しずつできるようになる」と考えられればいいのです。
少し力を抜いて、「人付き合いがそれなりにできるようになれたらいいな」ぐらいの目標をもって努力を続けていけたら、と思います。
まずは現実を受け入れ、希望がもてるように考えることができたら、と思います。
2.人付き合いが苦手な人
「人付き合いが苦手」という人の中でまず多いのは、「人と会話するのが苦手」な人だと思います。人付き合いの中で「自分を出せない」と悩む人もいます。
会話や自己表現が苦手でも人付き合いはできます。あまり苦にしないほうがいいと思います。
もちろん、会話が自己表現が自分らしくできるように努力するのはいいことです。でもそのためには、時間がかかるものと考え、少しずつ上達できるように努力を続けられたら、と思います。
「人付き合いが苦手」という人の中には、「人と親しくできない」「親友がいない」と悩む人もいます。
「誰とでも親しくつきあえなくてはいけない」と思うのはムリがあると思います。また、親しい関係にこだわりすぎるのも問題があります。
親しい友達がいなくても幸せに暮らすことはできると思います。
でも、誰にでも自分と合う人、親しくなれる人はいると思います。いい出会いがあることに希望をもっていたほうがいいと思います。
「人付き合いが苦手」な人の中には、傷つきやすい人が多いような気がします。人間関係の中で傷つくことが多く、自分からつきあいを引いてしまうことも多いのではないでしょうか。
人付き合いの中でイヤな思いをしてしまうことはあると思います。それはある程度しかたがないのではないでしょうか。
いやなことがあっても、あまり傷つかないようになれたら、と思います。
そのために、「強くなりたい」と考え・努力するのはいいことだと思います。
「人付き合いが苦手」という人の中には、人間関係に過敏で考えすぎの人もいます。人とのちょっとしたことが気になって、いろいろ考えすぎて、ひとりで悩んでしまいます。
人付き合いで「気まずいことはあるもの」と考えて小さいことはあまり気にしないようにし、余計なことは考えないように心がけたほうがいいと思います。また、イヤな人といっしょでない時には、イヤな人のことは考えないようにしたほうがいいと思います。
「人付き合いが苦手」という人の中には、人付き合いの価値を感じられないという人もいます。「会話が楽しくない/楽しめない」という人もいます。
人付き合いよりも優先したいことがある、人付き合いがなくても寂しいと思わないという人は、それでもいいと思います。
でも、人付き合いにはいろんな価値があるのだと思います。時には、「なんのための人付き合いか?」と考え、人付き合いの価値を再認識してみるのもいいと思います。
3.人付き合いに対する考え方
「人付き合い」は、実際には相手がいます。どういうつきあいをするかは相手によって変わります。
あいさつ程度のつきあいの人、(会った時には)一般的な会話をする程度のつきあいの人、いっしょに何か(仕事/食事/遊びなど)をする関係の人、悩みを相談し合える人、・・・。
特に問題がなければ、自然の成り行きでつきあえばいいのだと思います。
相手との関係がよくない場合には、相手によって「この人とはこのままでいい」と考えるか、「この人とはもう少し関係をよくしたい」と考えるか、選んでいいと思います。
「人付き合いが苦手」という人には、人付き合いに「求めすぎ」の所と人付き合いを「避けすぎ」の所があるのではないかと思います。「誰とでもうまくつきあえ、親しくなれなくちゃいけない」のような思いと「人付き合いでイヤな思いは絶対にしたくない」のような思いです。
「求める」ことも「避ける」こともいいことだと思います。でも、どちらも「すぎ」ては問題があるということです。
人付き合いを避けてばかりいないで、でも求めすぎずに、現実的な目標設定が必要なのだと思います。
親しくつきあう人は選んでいいと思いますが、それ以外の人ともそれなりにつきあうことができたほうがいいでしょう。また、イヤな人ともつきあう必要があることもあります。
「人付き合いが苦手」と言って、すべての人(づきあい)を恐れたり避けたりしないほうがいいでしょう。
人付き合いは相手によって変わります。その相手毎に、どういうつきあいをしたいかを選べばいいのです。また、自分に合う人はきっといると思います。
まだ出会っていない人とのつきあいを恐れすぎずに、いい出会いがあることを期待できたほうがいいと思います。
人付き合いにはいろんな価値があるのだと思います。親しいつきあいにも価値があるし、それなりのつきあいにも価値があるのだと思います。
時には、「なんのための人付き合いか?」と考え、人付き合いの価値を再認識してみるのもいいと思います。
4.心の目標をもって努力を続ける
人付き合いが苦手だから、「人付き合いが(うまく)できるようになりたい」と考え、努力をすることはいいことです。
その際に、会話が(うまく)できるようになりたい、誰とでもそれなりにつきあえるようになりたい、友達をつくりたい、親友がほしいというような「現実の目標」もあると思いますが、「心の目標」も考えてみてはどうでしょうか。
心の目標とは、人(づきあい)が怖くなくなったらいいな、人間関係であまり悩まなくなれたらいいな、人付き合いの中で傷つかないようになれたらいいな、もう少しラクに人とつきあえたらいいな、人付き合いをもっと愉しめるようになれたらいいな、というようなものです。
これらの心の目標は、現実が変わらなくても、自分(の心)が変わればいいのです。でも、人付き合いに対する自分の心が変われば、相手との関係も変わるはずだと思います。
また、「人間関係を良くする方法」をヒントに、自分なりの目標をもって努力を続けていっていただけたら、と思います。
「人付き合いが苦手」だからと、人付き合いから逃げてしまうばかりでは自分のためによくないと思います。逃げてもいい、逃げたほうがいい場合もあると思いますが、大切にしたほうがいいつきあいも多いと思います。
多少問題があっても、つきあいを続けたほうがいいと思います。
特定の相手とのつきあいをやめてもいいですが、そのために他の人とのつきあいまで避けないほうがいいと思います。
人付き合いをやめてしまうと、ますます苦手になってしまうのではないでしょうか。
望ましいのは人付き合いを愉しめることでしょう。(「人付き合いを愉しむ」ことについても今後に考えてみようと思います)
人間関係の中で自分の幸せになる方法を実践できたら、いちばんいいのではないでしょうか。それができるのが「人を幸せにする」ことです。人を喜ばすことや、人の役に立つことや、人を幸せにすることを考え・実践できる人付き合いができればいいのです。(「人を幸せにする」ことについては、「愛について」を参考にしていただきたいと思います)
人付き合いが苦手な人は、苦手を克服しようと考えるより、人付き合いの中で「愉しもう」「幸せになることをしよう」と考えたほうがいいのかもしれません。
「人間関係のヒント」のページもご覧ください。