読書日記

　　軽蔑と憎悪

　『自省録』（マルクス・アウレーリウス）より、
　ある人が私を軽蔑したらどうだ。それはその人間の知ったことだ。私の知ったことは、軽蔑に値するようなことをしたりいったりしているところを人に見つけられないように心がけること。――憎んだらどうだ。それは彼の知ったことだ。しかし私としては、あらゆる人にたいして親切と善意とを抱き、その人間自身には彼のあやまちを示してやる用意を持つであろう。
　人が自分のことをどう思うかは「相手の問題」です。
　それよりも自分にとって大事なのは、自分が自分をどう思うかではないでしょうか。

　誰かが自分を軽蔑しようとも、自分が自分を軽蔑していなければいいのです。
　ですから大切なのは、自分が自分を軽蔑するようなことをしないように心がけることでしょう。
　また、自分が人を軽蔑しない、バカにしないようにすることも大事でしょう。人をバカにする考え方は、いずれ自分で自分をバカにすることにつながるのではないかと思います。
　さらには、人を尊重できるようになれるといいでしょう。それが自分を尊重できる自尊心にもつながるのだと思います。

　誰かが自分を憎もうとも、自分が自分を愛していればいいのです。そのためには、自分を大切にし、まわりの人を大切にすることも大事だと思います。
　また、人を憎んだり、悪意をもたないようにしたほうがいいでしょう。人に対する考え方は、結局、自分に返ってくるのだと思います。

　そして、人が自分のことをどう思おうと、人に対して思いやりと好い気もちをもって接することができるようになるといいのではないでしょうか。



　　　

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