読書日記

  多くのことをするな

 『自省録』(マルクス・アウレーリウス)より、
 「もし安らかにすごしたいならば、多くのことをするな」という。こういったほうがよくはないだろうか。「必要なことのみせよ。また社会的生活を営むべく生まれついた者の理性が要求するところのものをすべてその要求するがままになせ。」
 我々のいうことやなすことの大部分は必要事ではないのだから、これを切り捨てればもっと暇ができ、いらいらしなくなるであろう。それゆえにことあるごとに忘れずに自分に問うて見るがよい。「これは不必要なことの一つではなかろうか」と。
 心安らかに、幸せに暮らせないとしたら、多くのことをやりすぎているのかもしれません。
 そのために、時間やエネルギーの余裕だけでなく、心の余裕をなくしているのではないでしょうか。

 自分が今の生活でやっていることの中には、実は必要ではないことがあるはずです。
 「これは不必要なことではないか?」と自問してみれば、やらなくても問題ないことが見つかるのでしょう。それをやらないようにすれば、その分余裕が生まれるのです。
 どうしても切り捨てることができない人は、思い切って何かをあきらめる決断をしたほうがいいのかもしれません。

 やることを減らせば、その分の時間とエネルギーを他のことに使えるのです。
 たとえば、やりたいことを(もっと)やる、休む遊ぶ心静かに過ごす、・・・。
 不必要なことをしないようにして、自分が幸せになれることをもっとやれるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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