読書日記

  愛によって行う

 『幸福論』(アラン)より、
 もしも人間が憎悪がもとでやっているすべてのことを、愛によって行うことにふと気づいたとしたら、(中略)その中からいつも美しいもの、愛すべきものを選ぶようになったとしたら、大いなる進歩であろう。それこそ、悪しきものを押さえることのできるもっとも強力な手段である。
 誰かへの憎悪からやってしまう行為は、それ自体が悪しきものであり、結果として悪しきものを生むことになるのでしょう。
 たとえば、トラブル、悪い人間関係、後悔や自責、罪と罰、不幸・・・。

 人への憎悪の他にも、社会(組織・制度など)への憎悪、自分(の環境・才能・容姿・運命など)への憎悪に駆られて、悪しきことをしてしまう人もいます。
 憎悪の他にも、怒りや嫉妬や疑惑や嫌悪感などの悪意がもとで悪しき行動をしてしまうと、悪しき結果につながりやすいでしょう。

 悪意によって行動しそうになった場合には、愛によって行動することを心がけられるといいのでしょう。
 愛の基本は、相手の美点に目を向けることです。相手の悪いところだけでなく、いいところを見つけるようにすることです。
 そして、相手をありのままに受け入れることです。相手の欠点や過ちを愛の心で許すことです。
 さらには、相手の繁栄成長と幸福を願うことです。

 悪しき心で行えば悪しき結果(不幸)につながり、愛の心で行えば好ましい結果(幸せ)につながるのではないでしょうか。



   

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