読書日記

  苦しみから抜け出すには

 『魂をゆさぶる禅の名言』(高田明和)より、
 私は「人間は本来怠け者」だと確信しています。私も、あなたも、優れているといわれる人も本来は怠け者なのです。それをどのように変えて、先送りしない人間になるかは、その人の人生観によります。

「苦しみから抜け出すには早く苦しみに飛び込むことだ」 関牧翁老子

 この言葉は私たちに新しい人生観を作らせる言葉です。この言葉を常に胸に刻み、日々の努力を重ねることで、私たちは苦しみから抜け出すことができるのです。
 誰の心の中にも「怠けたい」という思いがあるのでしょう。誰でも苦しいのはイヤだし、少しでもラクをしたいでしょう。
 でも、人生にはやらなくてはならないこともあるし、自分のためにやったほうがいいことがあるはずです。
 ちょっとでも「怠けたい」という気もちになったら、それをやる目的・価値を思い起こすことで、怠け心に打ち勝てるといいのではないでしょうか。

 「やりたくないから」「つまらないから」「苦しいから」とやらなければ、やらなくてはならないことはいつまでたっても終わらないのです。やって少しでも前進していれば、いつか終わりになるのです。
 やらなくてはならないことは、やりたくなくても、つまらなくても、苦しくても、「しかたがない」と覚悟し、始められるといいでしょう。
 また、なんとなくやる気がでない場合には、「やる気がでないからできない」と簡単にあきらめずに、「やる気をだす工夫をしよう」と考えたほうが、自分のためにいいでしょう。

 せっかくやり始めてもイヤイヤやっていると、なかなか進まないし、時間が長く感じられるでしょう。「苦しい、苦しい」と思っていると、よけいに苦しく感じられるのです。「少しぐらい苦しいのは当たり前」と思ったほうがまだましなのです。そして、「今は苦しいけどそのうちに慣れる」と思ったほうが、早くそうなるのです。
 反対に、楽しめることなら、順調に進むし、時間がたつのが早く感じられるのです。やらなくてはならないことをどうせやるのなら、少しでも楽しめるような工夫をしたほうがいいでしょう。

 怠けてばかりいる人は、何をやっても苦しいことが多いでしょう。何も苦しいことをやらなければ、ますます弱くなってしまうのです。それで将来すごく苦しむのは自分です。
 努力をすれば、その能力が向上するだけでなく、根気や忍耐力も強くなり、ちょっとぐらいのことは苦しくなくなるのです。何事も慣れれば、ラクにできるようになるのです。
 努力の習慣を身につければ、努力がラクにできるようになり、もっと幸せを得られるようになれるでしょう。目標達成への努力の過程を楽しめるようになると、なおいいでしょう。



   

次の日の日記

最新の日記

魂をゆさぶる禅の名言』高田明和

ホームページ