読書日記

  惜福の工夫

 『努力論』(幸田露伴)より、
 幸福に遇う人を観ると、多くは「惜福」の工夫のある人であって、然らざる否運の人を観ると、十の八、九までは少しも惜福の工夫のない人である。

 福を取り尽くしてしまわぬが惜福であり、また使い尽くしてしまわぬが惜福である。

 惜福の工夫を積んでいる人が、不思議にまた福に遇うものであり、惜福の工夫に欠けて居る人が不思議に福に遇わぬものであることは、面白い世間の現象である。
 福を惜しむ「惜福」とは、幸福を大切にすることだと思います。
 幸福が目の前にたくさんあっても、必要以上には取らない、欲張らないほうがいいのかもしれません。
 自分がもっている幸福は、無闇に使わない、浪費しないほうがいいのでしょう。

 欲張りや浪費家が幸福になることは難しいでしょう。
 幸福を大切にしている人の所に幸福は訪れやすいのかもしれません。
 少なくとも、幸福を気づきやすいのは幸福を大切にしている人でしょう。

 幸福を大切にすることでいちばん大事なのは、幸福を感じることだと思います。
 自分の生活の中で出合った幸福に気づき幸福を感じる
 自分がもっている幸福を知り、時折「幸せだなぁ」と思う
 自分が幸福になれることを考え・実践する
 このようなことが習慣としてできるようになれるといいでしょう。

 「惜福」の工夫をして幸福を大切にする、日々の心がけや努力が大事なのではないでしょうか。



   

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努力論』幸田露伴

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