読書日記

  無力状態の長さ

 『オプティミストはなぜ成功するか』(マーティン・セリグマン)より、
 私たちは誰でも失敗すると一時無力状態におちいる。打ちひしがれ、将来の見通しは暗く、何もする気になれない。
 ほんの数時間でこの無力状態から立ち直る人もいれば、何週間もあるいは大きな敗北を喫した時は何ヶ月もこのままの状態の人もいる。

 後のグループは悲観的な説明スタイルの人々で、悲観的説明スタイルはごく短期間の範囲の限られた無力状態を長期で広範囲のものに変えてしまう。
 オプティミストの場合はごく短い間の意気消沈となるだけだ。
 このプロセスのかぎとなるのは希望があるか、ないかである。
 誰でも落ち込むことはあるのでしょう。
 ただし、立ち直る時間は人によってけっこう違うのではないでしょうか。
 数時間で立ち直れる人は落ち込んでいるとはわからないのかもしれません。
 一方、一つのことで何週間・何ヶ月も落ち込んで、なかなか立ち直れない人もいるのでしょう。

 立ち直る時間の長さの違いは、その人の考え方によるところが大きいのでしょう。
 悲観的な人は、自分を責めやすく、一つの悩みが生活のすべてになり、不幸になる考え方の負の連鎖や悪循環におちいり、悪い状態が長く続いてしまうのでしょう。

 楽観的に考えられる人は、悪い出来事は現実として受け入れ、発生した問題は生活の一部として、うまく切り替えながら、それなりに(幸せに)暮らすことができるのでしょう。
 また、どんな問題もいずれは解消し、幸せな時が来るという希望をもつこともできるのではないでしょうか。

 悲観的と楽観的の大きな差は、希望がもてるかもてないかなのでしょう。
 希望がもてないのは、将来に幸せの可能性がないのではなく、希望をもつ能力が足りないのだと思います。

 悲観的か楽観的かは、性格ではなく、考え方の習慣・クセと考えたほうがいいでしょう。
 時間はかかりますが、悪いクセを直し、良い習慣を身につけることは、そのための努力を続ければ可能なことです。
 「まぁいいか」「なるようになる」「すべてのことはいい経験」などの幸せになる考え方を身につけることで、意図的楽観主義を実践できるできるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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