読書日記

  悲を育てる言葉

 『ブッダの幸福論』(アルボムッレ・スマナサーラ)より、
 悲(カルナー)――相手を心配する気持ち

  私の悩み苦しみがなくなりますように。(各々3回繰り返す)
  私の親しい人々の悩み苦しみがなくなりますように。
  生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように。

 これは心に言ってあげる実践です。自分を改良するプログラムとして、何度も繰り返し心に言い聞かせるのです。
 幸せになるためには、幸せを感じられるようになることとともに、できるだけ不幸にならないことも大事です。
 悩み苦しむことが多いと、それだけ幸せに暮らすことは難しくなってしまいます。
 「幸せを願う」とともに、「悩み苦しみがなくなることを願う」ことも大事なのでしょう。

 まずは、自分が悩み苦しむことがなくなるのを願うことからでしょう。
 そういう願いが強くあるのなら、そうなれるように努力できるはずです。
 解決可能な問題には解決できるようにじっくりと取り組み、解決できないことは慢性的な問題としてうまくつきあうことができるといいでしょう。
 そういう努力を続けることで、悩みや問題があっても(それなりに)幸せに暮らせるようになれたらいいのではないでしょうか。

 自分にとって大切な人が悩み苦しまないことを願うのも自然なことです。
 そういう願いをもっていれば、その人が悩み苦しんでいるときには、何かしら力になれるのではないでしょうか。
 みんなが悩む苦しまないことを願っていれば、苦しんでいる人を助けられることもあるでしょう。

 悩み苦しみがなくなることを願い続けることで、人を心配できる(悲の)心をもった自分になれるといいのでしょう。



   

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