情念のみごとな説得力にわれわれはたいてい、まいってしまう。 よく考えて、情念の巧妙な説得力を見抜いて、それを信じ込まないようにしなければならない。「あの見かけだけの友人め、おれを軽蔑してばかりいる」とは言わないで、「こんなに興奮していては、よくわからない。正しい判断がもてない。おれは自分に聴かせる台詞を朗読している悲劇俳優にすぎないのだ」と言うがいい。