読書日記

  人と比べない

 PHP10月号の特集は『悩みからの抜け出し方 「心」が人生を変える』。
 枡野俊明さん(徳雄山建功寺住職)は、
 (執着心を減らす方法の)まず一つめは、人と比べないことです。いちいち他人と比較すると、比較したぶんだけ悩みが増えて行きます。
 他人は他人、自分は自分で、それぞれが絶対的存在なのです。それを比較しようとした時から悩みが始まるのです。要するに自分自身が悩みを作り出しているのです。
 人と自分を比べて、自分に(足り)ないもの(事・人・物)を見つけて、あれもほしいこれもほしいと思っていたら、執着が増えるばかりです。
 たとえば、人がやっているのを見て自分もやりたい、人にできるのを見て自分ももっとできるようになりたい、人がいい人とつきあっていると自分もああいう人とつきあいたい、人が持っている物を見て自分も同じ物がほしい・・・。

 人(の幸せ)をヒントに自分の幸せを見つける方法もありますが、自分が本当にほしいもの(事・人・物)、しかも(努力すれば)自分にも得られるものでなければなりません。

 『人はおのれの好むものを得てこそ幸福であるが、
  他の人々が好ましいと思うものを得たとて幸福ではない』 ラ・ロシュフーコー

 『幸福の最も大きな障害は、過大な幸福を期待する事である』 フォントネル

 そもそも「比較は不幸になる考え方」です。ある面で自分より上の人はたくさんいるし、自分の足りないものを人と比較したら、暗い気もちにならざるをえません。
 と言っても、つい(無意識に)比べてしまうのだと思います。それはしかたがありません。そういう考え(もしくは、イヤな気もち)に気づいて、「比較は不幸になる考え方だ。こんなふうに考えるのはやめよう」とストップできればいいのです。
 「こんなことを考えるより、○○しよう」のように切り替えられると、なおいいでしょう。

 人と自分を比較しないようになるためには、「自分は自分」と思えるような自分になることだと思います。そのためには、時間をかけて自分を育てていく努力を続けることです。
 「自分は自分(でいい)」と思えるようになれば、「人は人」とも思えるようになり、人と自分を比べて不幸な気もちになることも減るでしょう。

 不幸になる考え方をしてしまうから、ヘタに考えすぎるから悩んでしまうのでしょう。
 悩み(不安不幸)は自分が作り出している、と考えられるようになれば、自分の不幸になる考え方に気づいてストップしやくなるでしょう。



   

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