読書日記

  管轄外のこと

 『心がスーッとなる ブッタの言葉』(アルボムッレ・スマナサーラ)より、
 他人がどう考えるかは、他人の自由です。そして将来、何が起きるかは、誰にもわかりません。どちらも自分の管轄外です。管轄外のことは、「そんものだ」と受け止めるしかないのです。
 自分の管轄外と管轄内のことを区別して、管轄内のことについてはしっかりやる。管轄外のことについては、悩まない。これだけでも、悩みのほとんどは解消するはずですよ。
 他人から自分がどう思われるか(いわゆる“人の目”)を気にしすぎたり、嫌われている(のではないか)と悩んだり、自分と違う他人の考え(もしくは、それに基づく行動)にイライラしたりして、自分がイヤな思いをするのは問題があるのでしょう。
 他人がどう考えるかは、相手の自由であり、「相手の問題」「自分の管轄外」と考えたほうがいいでしょう。
 それに他人の考えることは自分には(確かには)わからないのです(「本当? 絶対?」)。そうじゃないかもしれないのです。そんな不確かなことでイヤな思いをするのはバカらしいでしょう。
 また、「この人にはこの人の考えがある」と相手を尊重しつつ、「自分は自分違っていていい」と考えられるといいでしょう。

 将来のことを考えるのはいいことです。でも、ある程度考えたら、それ以上考えても同じでしょう。何が起きるかはわからないのです。わからない将来のために、不安な気もちで今を過ごすのはよくないでしょう。
 何が起きるかは「自分の管轄外」。そして、起こった不幸な出来事は「こういうこともある」のように現実として受け入れたほうがラクになれるのです。

 もちろん、「自分の管轄内」の大事な問題もあります。そういう問題は、じっくり考えて解決を目指すか、動いて解決を目指すことができるといいでしょう。
 そして、「管轄外」の問題はできるだけ悩まないほうがいいのでしょう。放っておいても自然解消する問題もけっこうあるのだと思います。
 悩むことを少しでも減らし、その分の時間とエネルギーを自分が幸せになれることに使えるようになるといいのではないでしょうか。



   

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