読書日記

  結婚と満足度

 『幸せを科学する』(大石繁宏)より、
 最近の追跡調査によると、夫婦関係の満足度は、結婚時がピークで、結婚1年後には、結婚1年前と同レベルまで低下するという悲観的な結果も発表されている。
 これは、もちろん結婚生活が思っていたようなものではなかったという夫婦がかなり出てくるからでもあろうし、結婚生活への適応(つまり、パートナーの存在が当たり前になってしまうこと)もあるだろうが、子供の存在も大きい。というのも、結婚1年後くらいから子供を持つ夫婦がかなり出てくるが、子供の誕生は夫婦で共通の趣味に費やす時間をかなり制約する要因になりがちだからだ。
 満足度が結婚1年後には結婚1年前に戻るというのは、環境や出来事が変わっても本人の心(幸せになる能力)がそのままなら幸不幸も変わらないということなのではないかと思います。

 結婚生活は理想通りではなく、思うようにいかないことも大変なこともイヤなこともあるでしょう。でも、得た幸せも多いはずです。その幸せを忘れて、少しでも思うようにならないと不満をもったり苦にしたり悩んだりしやすい人は、むしろ不幸になるのかもしれません。

 パートナーの存在が「当たり前」と思ってしまうのは、愛の基本を忘れているからだと思います。それは、相手の美点に気づき、「いいなぁ」「幸せだなぁ」と思うことです。

 子供については、その人の感じ方・考え方によって大きく違うでしょう。
 子供が可愛くて、子供といっしょにいるだけで幸せを感じられる人はけっこういると思います。
 一方、子供の世話は大変で、育児のために不自由になったと思う人もいるのでしょう。
 実際には、いいこととイヤなことの両方があるのでしょうが、どちらにより目が向くかはその人の幸せになる能力によると言えるでしょう。

 結婚は幸せになる方法の一つだと思います。結婚によって得られる幸せはたくさんあるでしょう。
 でも、結婚で不幸になってしまう人もいます。
 結婚の幸不幸は、相性によるところもあるでしょうが、二人の愛する能力も含めた幸せになる能力によるのではないでしょうか。
 結婚・家庭結婚と幸せについてはいろんな考え方があると思います。



   

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