境遇のみでその心を支配されるような人は、たとえその境遇が改善されることがあっても、不平不満は次から次へと頭をもたげてきて、終生満足して幸福感謝に浸ることができない人である。 要するに、幸福を自分の心で自由に成し得るならば、それは実に幸福に、難攻不落の要塞を築くもので、いわば幸福の主権者となったのである。