読書日記

  不幸をそのまま鵜呑みにしない

 『幸福は幸福を呼ぶ』(宇野千代)より、
 私は、勿論不幸は好きではない。しかし正確に言うと、自分を不幸だと思うことの方が、もっと好きではない。
 私が一番嫌いなのは、そう大して不幸でもないのに、自分をよっぽど不幸だと思わないと安心出来ないような人である。

 不幸をそのまま鵜呑みにしないくらい、強いものはありません。
 不幸な気もちになってしまうことは誰でもあるでしょう。
 ふと、「自分は不幸だ」と思ってしまうことがあるという人も多いと思います。
 そういう不幸な感情や考えを鵜呑みにして、不幸な気もちを強くしてしまったり、不幸を長引かせてしまったりするのは、自分のためによくないのでしょう。

 まずは、「こういうこともある」と現実を受け入れ、「こういう気もちになることもある」と自分の不幸な感情を受け入れ、「こんなふうに思ってしまうこともある」と自分の不幸になる考えを受け入れるように(自分の心に言い聞かせることで)心がけられるといいでしょう。
 また、自分の不幸な考えを「本当? 絶対?」と疑ってみるといいでしょう。「絶対に本当とは言えない」「そうじゃないかもしれない」と考えられるだけでも、気もちが少しはラクになるでしょう。
 そして、一つの不幸はあっても、自分には幸せがあることを思い出せるといいでしょう。
 さらに、この不幸は一時的なものであり、「いずれ幸せな時がくる」と考えられると、なおいいでしょう。

 「自分は不幸だ」と考えることは、「不幸に負けた」「自分は未熟だ」のように思えるのかもしれません。自分がもっと人間として成長していれば、そんなに不幸にもならなくてすむはずです。
 でもそう思ってしまったのはしかたがありません。自分は「まだまだ未熟だなぁ」「まだまだ未完成」など考え、頭をかいて笑ってすませたらいいのではないでしょうか。

 また、幸不幸は人の心に伝染・反射するものです。
 人を少しでも不幸な気もちにさせないようにするためにも、人の前では不幸にならないように心がけられるといいのでしょう。

 世の中には不幸が好きなように見受けられる人もいますが、本当は誰でも不幸は嫌いで幸せが好きなのです。
 だったら、できるだけ不幸にならないようにし、幸せになれるように努力したほうが、自分のためにいいのではないでしょうか。



   

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