読書日記

  心配した通りになる

 『行動することが生きることである』(宇野千代)より、
 おかしなことだが、人間は心配すると心配した通りになる。病気のことだけではない。一身上のことでもそうで、落第しやしないか、しやしないかと心配すると、落第する。男に捨てられやしないか、しないかとビクビクすると捨てられる。
 つまり、自分で自分の心にそう言う暗示をかけるから、することなすことその暗示にしたがって、そっちの方角へ自分で歩いて行くからである。
 「人は自分が考えた通りになる」という法則がいくつかあります。
 たとえば、「原因と結果の法則」「引き寄せの法則」「潜在意識の法則」など。

 要は、先の悪いこと(不安・心配・失敗・不幸など)を考えるとそのようになり、いいこと(希望・夢・成功・幸せなど)を考えるとそのようになりやすいということです。
 そのために、良い思い・考えを心がける、積極的な言葉を使う楽天主義を選ぶのような方法が提案されています。

 心配していると、そういう小さな変化に気づきやすくなり、つい過剰に反応しがちです。そして、やっぱり自分の考えた通りだとすぐに判断しやすいでしょう。はじめからよくする努力をあきらめてしまっては、そうなってしまうでしょう。

 自己暗示によって無意識のうちにそういう(考え方に沿う)選択をしてしまう、というのもあると思います。
 また、「××しちゃいけない」と意識するのは「××したい」と暗示しているようなものでしょう。

 いずれにしても、先の悪いことを心配しすぎないようにしたほうがいいのではないでしょうか。



   

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