読書日記

  感情の犠牲にならない

 『きっと、うまくいくよ』(伊藤守)より、
 ともすると、私たちは、自分の浮き沈みする感情の犠牲になりがちです。
 感情は理性よりもずっと力強いものだからです。
 だからこそ、感情を否定したり、分析したりするのではなく、それを味わいきってみることです。

 感情は長い時間持続しません。怒りで約20分と言われています。
 少しの時間、忍耐を持って、お友達になるんです。
 やがて自分の感情に脅えなくてよくなります。
 同時に、誰かの感情的な態度にも脅えなくてよくなるでしょう。
 感情には、幸せないい感情から、不幸な悪感情までいろいろあります。
 人の考えは感情に影響されます。人の行動も考えを通して感情の影響を受けます。
 悪感情が心の中にある時には、悪い考えをしやすく、それが悪感情をさらに膨らませます。(悪感情の悪循環
 強い悪感情は、理性(よい考え)を失わせ、悪い考えに従った行動に駆り立てることがあります。そのために、人は時として悪感情に流されて、悪いことをしてしまいます。(不幸の悪循環

 悪感情に流されないためには、まずは、「今こういう気もちになるはしかたがない」「こんなことを考えてしまうも今はムリもない」などと、自分の心(感情と考え)を受け入れることだと思います。
 それ以上悪い考えを続けなければ、悪感情は自然に鎮まっていきます。
 その上で、自分はどうしたいのか? の自分の本来の望み(たとえば、「不幸になりたくない」)を思い出すことができれば、幸せになる考え方を心がけることができるのではないでしょうか。

 人は“感情”に左右されますが、“理性”(よい考え)に“望み”や“意志”を加勢させることで、感情をある程度はコントロールすることはできると思います。(「心の三大要素」「悪い気分の悪循環への対策」参考)

 自分の感情をコントロール可能なことがわかれば、自分の悪感情を怖れる必要はありません。
 また、自分自身が感情に左右されやすく、それをコントロールするのが難しい時があることを知れば、人も同様であることがわかるでしょう。そうすれば、人の感情的な態度にも少しは落ちついて、ちょっとはやさしい気もちで、対応できるようになれるのではないでしょうか。



   

きっと、うまくいくよ』伊藤守

ホームページ