読書日記
状況を受け入れる
『希望学』(玄田有史編著)より、
希望を持つことは難しいかもしれない。単純に未来を信じるとは異なり、希望を持つためには、現在の困難な状況を受け入れる決断力が必要だからだ。
その状況は受け入れがたくても、それとは別に、日常生活のなかで独立心や好奇心、チャレンジ精神を持とうとすることが助けになるかもしれない。
「希望をもとう」という気もちになれないのは、現在の状況を心が受け入れていないからではないかと思います。
現実を受け入れられないのかもしれません。
「どうして自分が」「信じられない」「許せない」などの思いが強いと、心が落ちつかないし、なかなか先のことが考えられません。
自分の感情を受け入れられないのかもしれません。
怒りや悲しみなどの悪感情が強いうちは、なかなか前向きにはなれないし、先のことも考えられません。自分の感情に振り回されてしまう人もいます。
頭ではわかっても「感情が許さない」から何もできない(希望ももてない)という人もいます。
自分の考えを受け入れられないのかもしれません。
悪感情に流されて悪い考えをしてしまい、「自分はダメだ」などと落ち込んでしまっているのかもしれません。人や環境のせいにする考えから離れられないのかもしれません。
「現実は現実」と、まず現実を受け入れることが大切です。
「こういう気もちになるのも無理はない」と、自分の感情を受け入れ、感情をコントロールできるように心がけることが重要です。
「(「自分はダメだ」などと)こういうふうに思ってしまうのも今はしかたがない」と、自分の考えを受け入れることが大切です。
現実的な希望をもつためには、具体的な努力をすることが肝心です。そしてそれは、自分の現在の状況から始めるしかないのです。そのためにも、まず現実を受け入れることが大切なのです。
希望がもてないのは、心の力が足りないのかもしれません。
元気ややる気や勇気、そして自立心や好奇心やチャレンジ精神、さらに自尊心などの心が力が増せば、希望をもつ力になるでしょう。
現在の状況と自分の心をちゃんと受け入れることができ、心の力がある程度あれば、希望をもって幸せに向かっていこうという気もちになれると思います。
「希望をもとう」となかなか思えないという方は、まず、「受け入れる」ように心がけることをおすすめしたいと思います。