しあわせ日記

11月21日(水)『くよくよしない考え方』出版へ
 きょう、『くよくよしない考え方』の出版に関する文芸社との契約にサインしました。
 これまでの経過については、e本化プロジェクト作業日誌に書きました。

 実は、今回の決断をするまでには、少し迷いました。
 当初の目標通りに自費を使わずに出版したいという気もちがあったからです。
 正直に言うと、「協力出版」(著者が初版作成費を負担)の場合は見送ろうかと考えていました。もう少し改善作業と出版社への持ち込みを繰り返してみたい、そういう努力がまだ足りないんじゃないか、もっと経験したほうがいいのではないかなどと考えていました。

 迷った私がどんなふうに考えたかを紹介します。
 まずしたのが、「最終的な決断は月曜日の朝にすればいい。それまではいろんな可能性を考えてみよう」という(決断しない決断の一種の)考え方です。
 もう1つが、「○○もよし、□□もよしの考え方をしよう」ということです。
 そのように考えだすと、今協力出版へ動いてもよし、通常の出版を目指してもう少し努力するのもよし、と考えられるようになりました。

 月曜日の朝、駅への道を歩いていました。天気もよく、いつものハッピー・ウォーキングです。その中で今回の出版について考えていたら、電車に乗る前にはもう心が決まっていました。町田の駅から歩いている時に今後の展開などを考えていたらワクワクしてきて、事務所についた時には少し興奮していたくらいでした。



11月22日(木)心が動く
 当初、通常の出版(企画出版)を目指していたのが、迷い、今回の決断に至った大きな要因は、文芸社さんからの評価でした。同社の審査委員会で挙がった評価・意見が約1ページに渡ってまとめられていました。その中には、次のような言葉がありました。
「本書は、いろいろな問題で悩み、うちひしがれている人たちに立ち直りの勇気を与えてくれる本である」
「この『ノウハウ』集は強い説得力をもって読者に迫る」
「本書の最大の特徴は、思考の柔軟性・弾力性にある」
「完璧主義を排してリラックスさせる手法はきわめて独創的である」
「本書に盛られた助言はすべて『具体的』である」
「立ち直りのためのヒントや助言の宝庫でもある」
 このような高い評価をいただき、(多分にセールストークであるとはわかっていても、)とてもうれしく思いました。また、私が意図した「具体的」「役に立つ」「説得力」などをご理解いただいたことに何よりも感動しました。
 そして、「類書との『差別化』を行なえば、この根強い大波に乗ることができるのではないか」「読者獲得の期待が持てる内容、構想であり、今後万全を期した上梓に大いに期待したい」という言葉に大きな希望が持て、勇気とやる気が湧いてきました。

 そもそもこれだけの意見をまとめてくれるということだけでも誠意を感じました。そこで私の頭に浮かんだのが、「好意を素直に受ける」という考え方でした。
 たぶん、これらの言葉に心が動いたのだと思います。人はたった一言の言葉に心が動かされることがあります。
 また、3月に文芸社の方からメールをいただいたことが大きかったような気がします。これも1つの出会いかなとかも思います。
 私も言葉を大切にし、出会いを大切にしていきたいと思いました。



11月23日(金)こだわり
 心が動いてもそれだけではなかなか決断はできません。今回の決断でのいちばんの障壁は、(自費を要しない)通常の出版へのこだわりだったようです。それを1つの目標にしていたわけですから、しかたがないとは思います。そこには、お金を払わなくても出版してくれるという出版社の評価が、本の内容が及第点であることを意味するのではないかというような考え方がありました。
 また、通常の出版を目指す努力がまだまだ足りないのではないかという思いもありました。

 いろいろ考える中で、このこだわりを軽くする考え方をいくつかしました。
 通常の出版は1つの目標ですが、いちばんの目標は出版することであり、それで少しでもくよくよしやすい人の役に立てたらいいな。
 文章としてはまだまだ未熟なところがあることは確かだが、それでも伝わることはあるはず。きっとこの本が役に立つ人はいる。
 これ以上時間をかけても、どのくらい改善できるかわからない。他にやりたいこともある。
 文芸社さんの協力出版というシステムでは300店以上の書店に1ヶ月以上確実に並ぶという大きなメリットがある。きっと書店での出会いがあるはず。
 また、読者にとっては通常の出版か協力出版かは関係ない。

 ものを考える時に、無意識に何かのこだわりが壁になっていることがあります。2つの相反するこだわりがあると、いつまでたっても答えは出てきません。
 こだわりの中には、いいこだわりもたくさんあります。自分らしくあるためには、こだわりがあったほうがいいのでしょう。
 でも、こだわりに縛られて動けなくなってしまうこともあります。「こだわりを捨てる」という言葉もありますが、こだわりを軽くする考え方を心がけてみると心が少し自由になり動けるようになることがあると思います。
 今は「まず動く」ことが自分にとっていいような気がしました。



11月24日(土)お金の使い方
 協力出版と通常の出版のいちばんの違いは、著者が初版制作費を負担する、つまりお金を払うかどうかです。
 今回の出費は私にとっては大きい金額です。でも、本の出版は私の人生の中での大きなイベントの1つです。「夢を買う」とも言えそうです。
 大きい出費ではありますが、当面の生活に困るわけではありません。私の場合には他に大して使うものもないし、今後に必要なお金は働いて稼げばいいわけで。

 自分が本当にやりたいこと/本当に得たいもののためにお金を使うのはとてもいいことだと思います。
 自分の幸せのために使うのが、いちばんのお金の使い方ではないでしょうか。
 「幸せのためにお金を使っている」と思えることがもっとあっていいんじゃないかと思いました。



11月25日(日)時間の使い方
 現時点で『くよくよしない考え方』の出版へ動いた大きな理由の1つは、他にやりたいことがあったからです。
 このHPももっと充実させたいし、次の本も書きたいし、もっと自分を育てるために時間を使いたいし。
 もう1つすでに10月から始めているのが、「精神対話士」という資格をとるための勉強です。きょうは、朝から夕方まで講座を受講していました。この話については後日に書くつもりです。

 やりたいことをやるのがいちばんいい時間の使い方だと先日書きました。
 やりたいことをやるためには他のことをやれなくなることもあります。自分で選べばいいのです。
 やりたいことがいろいろあるというのは、けっこう幸せなことなのかもしれません。



11月26日(月)締め切りのある生活
 きょう・あすで『くよくよしない考え方』の完成原稿を作成して、出版社に送る予定です。

 まずタイトルを考え直してみました。
 文芸社さんのご意見では『小さいことにくよくよするな!』シリーズなどの「くよくよ」がつくタイトルの本は多い(そのことは「くよくよ」に対する需要の根強さの証明でもある)から、類書との「差別化」をしたほうがいいとのこと。
 書籍検索で「くよくよ」を検索してみたら、12冊でてきた。その半分は『くよくよするな!』シリーズで、思ったよりも少ない。また、「くよくよ」と「考え(方)」をくっつけたタイトルはなし。
 そこで「くよくよしない考え方」は残したいので、次のような候補を考えてみました。『できる!くよくよしない考え方』『役に立つくよくよしない考え方』『経験的「くよくよしない考え方」』。
 他にもいろいろ考えましたが、私としては単に『くよくよしない考え方』でいいんじゃないいか、という気がしてきました。とりあえずそのままで出して、あとで編集者と相談してみようと思います。

 そこで、「差別化」はプロローグの書き出しに意識しました。
「私は、精神科医でもカウンセラーでも心理学者でも宗教家でもありません。
 私は元来、くよくよしやすい人間です。」というものです。
 要は、専門家ではなく“くよくよ”の代表者が書いた本ということです。
 プロローグ用にある程度原稿を用意していたのですが、長いだけであまり効果が感じられなかったので最低限に削ることにしました。結局、3・4ページになったので「プロローグ」ではなく、「はじめに」にすることにしました。
 「あとがき」は現在まとめ中です。
 1ページが40字×16行に決まりましたので、それを意識して原稿の整理をしています。

 今週は「精神対話士」のレポート提出もあり、久しぶりに締め切りのある生活です。
 この日記は毎日締め切りがあるようなものですが、もう5年近く続けていているので習慣になっているし、「ほぼ毎日」ということで気もラクです。



11月27日(火)精神対話士
 関東だけかもしれませんが、夕方6時台の「首都圏ネットワーク」(NHKテレビ)で「精神対話士」の特集をやっていました。精神対話士について次のように説明していました。
 孤独や不安などで悩んでいる人に対して、ひたすら相手の話を聴いて悩みに共感することで、心の負担を軽くしようとする人たち。
 医師やカウンセラーのように原因をつきとめて問題を解決するのではなくて、悩みを聴く専門家。
 精神対話士はメンタルケア協会が養成、認定する(民間)資格で、協会は派遣サービス(1回80分・1ヶ月4回で2万5000円)を行っています。
 話し相手の専門職・対話のプロ。対象は、高齢者や、長期の身体的な病気の方や、ひきこもりなどの青少年や、病人や高齢者を介護している家族など。精神対話士は現在全国に368人。

 私が精神対話士について知ったのはNHK教育テレビの番組でした。日記(98年2月)にも書きました。最近では、町田市が三宅島被災者や高齢者の自宅へ精神対話士を派遣していることをニュースで見ました。
 私も、人と直接関わって人の役に立てることをしてみたいという思いがだいぶ前からあったのですが、なかなかやってみたいことが見つかりませんでした。人の話を聞くことは好きなので、精神対話士は私に向いているような気がします。(8年前に入院した時のことを想い出しました)

 孤独感や不安感などを抱えた人の話を聴き、心を支えるという精神対話士の経験を人生の中でしてみるのもいいのではないかと思って、今回養成講座を受講したのでした。



11月28日(水)仕事?
 精神対話士養成講座は、基礎課程が終わったばかりで、来年の1月2月に実践課程があります。ということで、精神対話士の仕事についてはまだよくわかっていません。『精神対話士ハンドブック』によると、精神対話士の目的/目標/役割について次のように書かれています。
 精神対話士の目的は、一人でも多くの人がよりよい人生を送れるように暖かい心で人間を見つめ、言葉で(対話することで)心の活性化をはかるために活動すること。
 精神対話士の目標は、対話相手がより豊かな精神生活を過ごすためのサポート。
 精神対話士の役割は、クライアントの話を聞いてクライアントに安らぎを与えること。
 臨床心理士のようにクライアントの問題解決にあたるのではない。精神科医のように病状を治療するものでもない。
 精神対話士は、治療も介護も診断もしません。問題解決も目指しません。アドバイスや自分の意見も控えます。クライアントの自助力を高めることは意図しません。クライアントの気づきや発見といった成果を意図しません。
 癒しは精神対話士とのかかわりの中で生じる自然な変化であり、精神対話士が意図的に施すものではない。
 精神対話士の接し方の留意点は、傾聴する/共感する/受容する/価値判断をしないなど。ただひたすらに相手の話を聴くことに専念します。ただし、クライアントの話の流れに沿って積極的に聴いていきます。

 と、私はまだよくわからずに書いていますが、なかなか難しそうです。具体的には実践課程で学ぶことになるのでしょう。

 ところで、精神対話士の仕事だけで生計を立てていけるのかというと、どうも難しいようです。ほとんどの方は本業をもち、ボランティア感覚で精神対話士の仕事をしているようです。
 ちなみに、精神対話士資格取得試験(集団面接と個人面接)の合格率は10〜15%とのことです。



11月29日(木)ライフワーク
 午前中に、『くよくよしない考え方』の完成原稿と精神対話士養成講座・基礎課程のレポートを郵送しました。ほっと一息、という感じです。

 私は精神対話士になるための勉強をしていますが、それに専従しようとは思っていません。
 私はこれからも何冊かの本を書きたいと思っていますが、「作家になりたい」とは思っていません。
 どちらもこのHPを中心としたライフワークの展開の1つだと考えています。

 精神対話士の勉強と経験は、このHPの内容を充実させるために役に立つでしょう。
 本を出版すれば、HPの読者以外の方にも読んでいただけます。
 どちらも、少しでも多くの人の(幸せの)役に立てたらいいな、と思っています。

 精神対話士の仕事ができれば、少々の収入はあります。
 本が売れれば、それなりの印税が入ります。
 収入があれば、それだけライフワークに力を入れることができます。

 精神対話士の勉強・経験も、本を書くこと・出版することも、私の「いい経験」になり、自分を育てるために役立つと思います。
 これからもやりたいことがあったら、いろいろやってみたいと思っています。

 私が今後どのような仕事をしていくのかはわかりませんが、このHPを末永く続けていきたいとは思っています。
 いちばん大切なのは、私が自分のライフワークを充分に愉しめることだと思います。それが少しでも人の役に立てたら、幸せだと思います。



11月30日(金)今後の予定
 『くよくよしない考え方』は、2002年5月頃に文芸社から出版の予定です。
 精神対話士養成講座は、12月半ばに基礎課程の合否判定、1・2月に実践課程の受講、レポート提出後合否判定。その後、精神対話士資格取得試験(集団面接と個人面接)。合格すれば、春頃から精神対話士としての派遣というところでしょうか。

 『幸せについて』と『ハオハオから始めよう』の本の執筆は、並行して少しずつ進めていきます。半年とか1年とか1年半とか時間をかけて書こうと思っています。どちらが先になるかわかりませんが、出版したいと思っています。

 来年以降のこのHPの展開についてはいろいろと考えていますが、なかなか難しいところです。もう少し考えたいと思います。

 という感じなのですが、将来はどうなるかよくわかりません。その時その時にやりたいことでやれることを選んでいけばいいと思っています。
 いずれにしても、このHPはずっと続けていくつもりです。よろしかったら、これからもおつきあいください。