しあわせ日記

そこそこの幸せ

 そこそこの幸せがあります。
 “そこそこ”とは、「少ないが満足できる程度。ほどほど」(広辞苑)。

 たとえば、目覚ましの数分前に自然に目が覚める、コーヒーやお茶をゆっくり味わう時間がある。
 たとえば、駅やバス停で待ち時間がほとんどない、電車で座れるタイミングがちょうどよかった。
 たとえば、コンビニで支払いがちょうどぴったり、売り切れていた商品が入荷して買える。
 たとえば、天気予報通りに晴れてくれている、予定していた雨が急にやんで散歩できる、窓の外に虹や星が見えて少し心が和む。

 すごく幸せな日はそんなにはなく、長くは続かないでしょう。
 「そこそこに幸せ」な日ならけっこうあるでしょう。
 「そこそこに幸せ」な日が生涯に渡って続いたとしたら、それはめちゃくちゃ幸せな人生と言えるのではないでしょうか。

 平穏無事の幸せも、平凡の幸せも、ただ暮らす幸せもあるのです。
 そういう日常生活の中で時々幸せを感じられれば、「そこそこ幸せ」と言えるでしょう。

 すごく幸せになることはあきらめて、“そこそこ/それなりに”幸せに暮らそうと決意すればいいのです。

 『幸福の値段を下げれば、
  みんな幸福じゃないですかね』 水木しげる

 幸せの基準をちょっと下げて、無理にがんばらない「そこそこの幸せ」を目指すのもいいのではないでしょうか。





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