読書日記

　　不幸は判断能力

　『自省録』（マルクス・アウレーリウス）より、
　君の不幸は他人の指導理性の中に存するわけではない。また君の環境の変異や変化の中にあるわけでもない。
　しからばどこにあるか。なにが不幸であるかについて判断を下す君の能力の中にある。ゆえにその能力をして判断を控えさしめよ。しからばすべてがよくなるであろう。
　不幸になるのは、自分が不幸な気もちになるようなことを考えるからであり、「自分は不幸だ」と思うからです。
　他人が自分のことをどう（「あの人は不幸だ」などと）思おうが、自分が不幸だと思わなければ不幸ではないのです。
　どんなに劣悪な環境の中で暮らしていても、自分が不幸だと思わなければ不幸ではないのです。

　自分は不幸だと思い、しかもそれを「他人のせいや環境や状況のせい」にしていたら、不幸は長く続くことでしょう。
　今の不幸は「自分（の考え方）のせい」と考えれば、自分（の考え方）を変える努力をすることで、不幸から抜け出せる（可能性があり、希望がもてる）のです。

　不幸から抜け出すためには、第一に不幸になる考え方をしないようにし、幸せになる考え方を心がけることです。
　また、考え方を変えることで「今は幸せ」と思えるようになるといいでしょう。
　時間をかければどんな不幸も幸せに変えることはできると思います。
　そして、幸せの目標をもって生きられるようになるといいのではないでしょうか。



　　　

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