読書日記

  意志と自己克服

 『幸福論』(アラン)より、
 悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである。気分にまかせて生きている人はみんな、悲しみにとらわれる。
 幸福とはすべて、意志と自己克服とによるものである。
 将来の不幸につながるような悲観的ことを考えれば、誰でも暗い気もちになります。
 将来に希望よりも不安を感じることが多い人は、悲観的な考え方がクセになっているのかもしれません。
 反対に、気もちが沈んでいるときには悲観的に考えやすい、ということもあります。

 先のことを心配して対策できるのは、人間の素晴らしい能力であり、そのために人類は存続・繁栄できたのでしょう。
 ですから、不安を感じても「不安は注意信号」と考え、今できる対策をすればいいのです。
 ただ悲観的に考えて不安になるだけで何もしないのなら、そういうことは考えないほうがいいでしょう。

 でも、つい悲観的に考えてしまうのはしかたがありません。特にそれがクセになっている人は。
 悲観的に考えて(不安になって)しまった場合には、そういう自分に気づいて「こんなふうに(悲観的に)考えるはやめよう」と途中でストップできるようになるといいでしょう。
 「もっと楽観的に考えよう」のように考えられる意図的楽観主義になれると、なおいいでしょう。

 悪い気分に流されて悲観的に考えるのをやめて、「(少しでも)明るく幸せな気もちで過ごそう」という意志をもって生きることが大事なのでしょう。
 希望がもてる考え方を心がけることを続ければ、少しずつ楽観的に考えられるようになれるのではないでしょうか。



   

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