読書日記

  縁起・因果律

 『わたしの般若心経』(松原泰道)より、
 智慧は、物ごとが存在できる原理、つまり「空」が理解できる機能(はたらき)です。空の内容は「縁起」ですから、縁起・因果律をよく究めて得られるのが智慧です。
 因は可能性であっても、縁(条件)が調わないと、因は果につながりません。因よりむしろ縁を重視し、縁によって、プラス・マイナスいずれにせよ果を生むから、仏教思想では「因果律(法)」や「因縁法」を、「縁起(論・説)」と読み換えるのです。したがって、因果律も因縁法も縁起説も、みな同意語です。
 すべてのもの(物・人・事)が存在するという結果は、何らかの原因があり、何かの縁で生じたのです。
 たとえば、目の前にあるパソコンは、いろんな原材料があり、たくさんの人が何かを考えたり作業をしたり運んだりした結果として、今ここに存在する。
 たとえば、自分という人間は、先祖のすべての人の存在と数々の出会い・縁があったから、今ここにいる。
 たとえば、自分の身の回りの出来事は、過去の自分の行動と環境・社会との縁によって、起こった。
 こんなふうに考えることができるのでしょう。

 同様の考え方は西洋にもあります。
 ジェームズ・アレンは、『原因と結果の法則』の中で次のように書いています。
 「私たちがこれまで考えてきたこと(原因)が、私たちを、いまの環境(結果)に運んできたのです」

 つまり、幸せも不幸も過去の自分の考え(とそれに従った行動)という原因の結果ということです。
 今自分が不幸だとしたら、過去の自分の考えのせいと考えることができるのです。
 そして、これから幸せになるためには、自分の考え方を変えればいい、ということです。

 そこで私も考えてみました。
 「案因運縁恩の法則」です。
 要は、幸せになるためには考え方を変えることから、ということです。



   

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