読書日記

  不完全な人間の進む道

 『自尊力』(邑井操)より、
 「人生は不完全な人間が完成を目ざして進んでゆく過程である」のだ。
 自尊力を養い、自尊力を高めるということは、この不完全な人間であることを自覚し、それ故に努力、奮闘し、考え抜き、完全なるものに近づくことである。同時に胸に歓びの満ち溢れる道でもあるのだ。
 「人生は過程である」。
 人生の終点は皆同じ、死です。それでも人間の完成、人間としての成長を目ざす過程が大事なのです。自身の成長は、自分の幸せにつながるはずです。
 旅の終点は自宅です。どうせ家に戻るのなら、旅に行っても行かなくても同じ、とは考えません。旅の目的は人それぞれにあると思いますが、共通する目的は楽しむことでしょう。
 人生の目的も人それぞれにあっていいと思いますが、望むべきはその過程をできるだけ楽しめるといいのではないでしょうか。

 完全なる人間を目ざすことは、自尊力を高めること・幸せになる能力を向上させることなのでしょう。
 そのためには、自分は不完全な人間であると自覚し、自分の欠点を一つ一つ直していけるといいのでしょう。また、自分には知らないことがたくさんあると自覚し、いろんなことを一つ一つ学んでいけるといいのでしょう。
 自分は不完全・未熟という自覚があれば、「すべてのことはいい経験」「我以外皆我師」のように、いろんなものから謙虚に学び、成長していけるのではないでしょうか。

 自分が少しでも成長したことを実感できるのは、うれしいことです。それにつれて、幸せに暮らせるようになれたのを実感できるのは、とても幸せなことです。
 自分を育てる過程を楽しめるようになれると、なおいいでしょう。


   

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