読書日記

  自分への問いかけ

 『林住期』(五木寛之)より、
 人が本来なすべきこととはなにか。
 そもそもこの自分は、生きてなにをなそうと心に願っていたのだろうか。
 自分が本当にやりたいと思うのはなにか。

 そういう問いかけは、追われながら走りつづけている日常からは、うまれてはこない。「林住期」にさしかかった人間にできることの一つは、そういった生活の足しにはならないようなことを本気で自分に問い返してみるということだ。
 なにかに追われて生きている人も多いのでしょう。
 仕事に追われている人、人づきあいに追われている人、趣味や遊びに追われている人、何かを学ぶのに追われている人、・・・、生活に追われている人。
 なにかに追われていると、つい大切なもの(事・人・物)を忘れてしまいがちです。

 生きてなすべきことはなにか、自分の生きる目的はなにか、なし遂げたい夢や目標はなにか、大切な人はだれか、本当にやりたいことはなにか、・・・。
 このようなことを自分に問いかけることで、自分にとって大切なものを思いだすことができるといいのでしょう。

 幸せを外に探す人が多いと思いますが、まずは自分の心の中を探してみたほうがいいのかもしれません。
 そのためには、心から望むものはなにかを自分に問い返してみればいいのでしょう。
 自分の幸せや生活や生き方を考え直してみるのもいいのではないでしょうか。

 「林住期」を迎える人も、そうでない人も、時にはじっくりと自分への問いかけができるといいのでしょう。
 それは人生の中ではとても大事なことだと思います。それよりも大事なことが今の生活のなかにどのくらいあるのでしょうか。
 年に1回でも、3年に1回でも、そういう時間をつくる努力をして、自分が生きる上で大切なものを大切にして生きられるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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