読書日記
愛の問いかけ
『悩む力』(姜尚中)より、
いま、私自身が「愛」に関して実感していることは、結局「愛には形がない」ということです。形がないだけでなく、「愛のあり方は刻々と変わる」のです。
「私にとってこの人は何なのか?」と問うことは、問いかけ自体が間違っているのではないでしょうか。すなわち、相手と向かいあうときは、相手にとって自分が何なのかを考える。相手が自分に何を問いかけているのかを考える。そして、それに自分が応えようとする。相手の問いかけに応える、あるいは応えようとする意欲がある、その限りにおいて、愛は成立しているのではないでしょうか。
愛し方は人それぞれ、愛の形は自分と相手によってすべて違うのでしょう。
そして、愛のあり方はとどまることなく、時とともに変わっていくのでしょう。
『愛はいつも、いっそう深まっていくか、
だんだん冷えていくかのどちらかである』 フランスの格言
自分にとっての「愛する」とは「人を幸せにする」こと。
そのためには、相手を幸せにすることを相手本位に考えることです。
「相手が何を望んでいるか?」を察して、それに応えられるといいのでしょう。
愛の理想は愛し合うことです。でも、相手が自分を愛することは「相手の問題」、つまり自分が愛されることは「相手しだい」です。
自分が幸せになる(自分しだいの)方法としては、自分が相手を幸せにする行為を実践することが必要なのです。
その中で、人を愛する幸せを感じられるようになれたらいいのではないでしょうか。