読書日記

  信じる

 『悩む力』(姜尚中)より、
 昔から「信じる者は救われる」と言われます。何を信じるか、何を信じたらいいのか、というのは永遠の問いです。
 そして、いまを生きるわれわれの心の問題の多くは、「何も信じられない」というところに発しているのではないかとも思います。
 「信じる」という行為は、人にとってきわめて重要なことで、それは、「ものごとの意味を問う」という近代的な問題と密接に関係しているのです。
 幸せになるためには「信じる」ことは大切です。信じることで安心という幸せを得ることができます。
 反対に、信じられないと不安になるでしょう。疑わないことも信じることの一部だと思います。

 では、何を信じたらいいのでしょうか。
 人を信じる、社会(組織・国)を信じる、思想を信じる、宗教を信じる、自然を信じる、真理を信じる、・・・。
 いろいろありそうですが、心から信じられるものがある人は少ないのかもしれません。

 幸せになるために信じたほうがいいことがあります。
 たとえば、自分の幸せを信じる将来の幸せを信じる、自分の夢の実現(目標の達成)を信じる、愛(する相手)を信じる、・・・。

 何よりも信じたいのは「自分」ではないでしょうか。
 ただし、自分を信じることは難しいという人が多いでしょう。
 今の自分は信じられなくても、今後の自分の努力を信じる、将来のその時々に精一杯努力する自分を信じる、少しずつでも成長していく(であろう)自分を信じる、常に自分を大切にしようとする自分を信じる、というようなものでもいいのだと思います。
 信じられなくても、自分を「信じよう」「信じてあげよう」と思えるようになれたら、と思います。



   

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