読書日記
お金
『悩む力』(姜尚中)より、
現代社会の中で、お金のことで悩まない人はまずいないと思います。
私自身、贅沢をしたいという気持ちはありませんが、けちでもありません。空腹さえ満たせれば食べるものは何でもいいとは思いませんし、着られるものならボロでもいいとも思いません。趣味にお金を使いたいと思いますし、余裕があるなら積極的に使ってもいいとさえ思ってしまいます。かと言って、利殖に現(うつつ)を抜かすようなことには強い抵抗感があります。
できる範囲でお金を稼ぎ、できる範囲でお金を使い、心を失わないためのモラルを探りつつ、資本の論理の上を滑っていくしかない――と言ったら、平凡すぎるでしょうか。
現代社会ではお金がなければ生きていけません。
お金がないために、できないことがあったり、不自由したり、つらい思いをしたりすることもあるでしょう。
また、幸せを得るためにお金が必要なこともあるでしょう。(「お金があれば、幸せでも何でも買える」と言う人も中にはいますが、「お金で幸せは買えない」と言う人のほうがまともだと思います)
お金にとらわれて不幸になってしまうこともあります。
けちすぎたり、損得勘定ばかりで行動したり、一攫千金を狙ったり、・・・。
また、お金への執着が強いと生活を楽しめなくなってしまうのではないでしょうか。
生きていく上では、お金についてもよく考えたほうがいいでしょう。
その際、お金の得方も大事ですが、使い方のほうがもっと大事だと思います。お金は使うことではじめて本当の価値が生まれ、それによって得られる幸せも多いのです。いくらお金があっても、使わなければ、ないのとあまり変わりありません。
お金はある程度あれば幸せに暮らすことはできると思います。それ以上あっても、幸不幸はあまり変わらないと思います。ある程度の金額が少ない人は、それだけ幸せに暮らしやすいでしょう。
お金の得方・使い方は人それぞれに自由ですが、収入と支出のバランスがとれていることが重要です。
自分の幸せと生き方をよく考えた上で、お金と時間の使い方を自分なりにデザインできるといいのでしょう。その際に大事なのは、心を大切にすることではないでしょうか。